ソチ・オリンピック。
男子、スキージャンプのラージヒルで葛西選手が見事に銀メダルを獲得したことはみなさんご存知のこと。

レジェンド=伝説、と言われるほどにジャンプ界では知られた選手。

なぜにレジェンドかといえば、その第一線での競技歴の長さによるのだろう。

41歳の今でも、20歳以上若い選手に負けない戦いぶりを示している。

その限界を超える肉体の塑性への強い気持ち。
周囲の声に負けずに自らを貫くこころの力。

この二つが、彼をレジェンドたらしめていると思う。

ところで。
しかし、言葉で言うのは簡単なことである。
私の上記の言葉など、取るに足りない傍観者の修辞でしかない。

ただ、彼の姿から私が学ぶことがあるとすれば、やはりその強いこころの力である。

何かに追われている時、何かを追い続けている時、というその二つの「時」に、人間は持てる最大の精神力を発揮できるのではないだろうか。
「追う」「追われる」のいすれにしても、やむにやまれず走らなくてはならない。

言い換えれば、他の「命」から狙われている時と、狙っている時だ。
「死ぬかもしれない」という時と、「生き抜いてやる」という時だ。
それは自分という「命」の、ピークを迎えた時でもある。

そういう、ぎりぎりの瞬間を体験として得た者のみが感得できる境地があるのだろう。

たぶん、葛西選手は、そのぎりぎりの時を覗いた人なのだ。

風向や風量のきまぐれが、たった数秒のフライトが、それまでの積み重ねられた膨大な時間とこれからの人生の意味を左右する。
そんなことを百も承知で、競技に向かい、結果を出す。

そのこころの強さに感服する。

すばらしい銀メダルでした!
葛西選手!!


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
とにかく、おめでとう!!