明日はセンター試験の壮行会。
私の3年生へのレギュラーの授業は今日が最終日。
毎年、3年生の最終日の授業ではワインの話をしています。
ぶどうが育ち、ワインを生み、熟成してゆく過程を、卒業後の人生にたとえて話します。
たとえば、
ぶどうが長命の、本当にいいワインを生み出すためには4~50年かかる。
ぶどうの木は養分の多い土地では育たない。
やせた土地で、根を地中深く伸ばすのに年月がかかる。
4~50年の古木(ヴィエィユ・ヴィーニュ)となれば、地中のさまざまな地層からの恵みを結実させることができる。
ぶどうに 『いのち』 というものがあるなら、ぶどうをつぶして発酵させたワインにもその 『いのち』 は宿っているはずだ。
ワインは4~50年、いや100年も生き続けることができる。
人間も同じ。
一人前の なにか を作り出すのに4~50年かかるかもしれない。
出来上がったその なにか は、また4~50年生き続けるかもしれない。
それを信じて、ぶどうの根のように、ゆっくりゆっくり大地に深く根を伸ばしていかなくてはならない。
その根は目には見えないけれど、きっと君の生き方を支え続けてくれるはずだ。
と、まあこんな話やら、赤ワインと白ワインの違いやら、生まれ年のワインのことやらを1時間かけて話します。
今日は赤の代表として、Chateaux La Mission Haut Brion 1987。
長男の生まれ年のワインです。
そして生徒たちの生まれ年の1993から1994年。
セラーにあったのはこれ。
センターを控えている中での話ですから、あまり細かな話は出来ませんでしたが、熱心に聞いてくれました。
感謝。
さ、明日は壮行会。
いろいろ変更点が多い今年のセンター試験。
遺漏のないよう、万全の準備をします。
今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
センターまであと2日。
平常心でいられるかどうか、分かれ道ですね。