昼過ぎ、思いがけない方の急な来訪を受けました。

かつていっしょに国語の先生として本校で教鞭を執った方。

退職されてもう長いけど、今度地道な研究業績を一冊の本にまとめられて、それを献本しに着てくださったのです。

万葉集の枕詞について考察されたもの。

30年来の研究の賜物であるそうです。

これから読ませていただくことになります。


それにしても、です。

80歳になられたということで、もうそんなに日が経ったのかという思いがします。

本校がはじめて特進クラスを設け、そのクラスを私が担任し、国語の古典の授業を担当してもらったのでした。

派手ではないけど、やさしい人柄がにじむ授業をしてくださいました。

同窓会をすると、今でもそのN先生を慕う卒業生がけっこういます。


万葉集の枕詞の研究といっても、50歳近くから始められて今に至るまで続けてこられてきたという、その気力に脱帽です。

年齢を重ねると気力も喪失気味ですが、今年80歳になられるまでN先生の研究の歩みは留まることを知らなかった。

今年ノーベル賞を受賞された鈴木章先生もたしか80歳でした。

80になるまで、研究者として歩まれ、老いを知らないでおられる。

そのことがとても素晴らしいことだと思います。


それに比べれば、私などまだまだです。

かくしゃくと歩まれ、車も運転されるN先生をお手本に、私も前を見て歩かなくては。

さわやかな元気をいただいた日でした。


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。

80歳で現役。そうありたい。