久しぶりに担任をしていると、昨今の生徒の考え方の違いを痛感すること度々である。
女子高から共学になって、男子が入ってきて、それまでの女子のみへの対応と少しく違ったことが出てきたのはたしかであるが、教師がその生徒の人格と正面から向き合うという根本的な部分は変わらない。
だからこそ、生徒の変容ぶりが目に付く。
まず、提出物がだらしない。
というか、出さない。
なんど言っても、ペナルティを課しても、本人を呼んでこんこんと説いても、出さない。
保護者に直接連絡するしかないのだろうかと思ったりもするのだが、たかがプリント1枚の宿題を出す出さないで保護者に電話するのも、はばかれる。
夏休み前に借りた図書の返却で、再三再四、いや、再五再六と図書館から請求されても、本を返さない。
明日は返せ、いいか、明日は返すんだぞ、返さなかったら取り返ってもらうぞ、と口酸っぱく言っても、返さない。
しかも、返さないことに何の罪悪感もなさそうで、平気のへっちゃらで、次の瞬間は友達と目配せして笑っていたりする。無性に腹が立つ!
借りたものは返す、という基本的な習慣すら頭に入っていないようなのだ。
ましてや、宿題など出さない、出さないで平気、出さないからって進級させないことはないだろ、卒業はできるよね、とこちらを舐めてかかったような態度さえある。
まあ、グチになるかもしれんが、女子高時代にはここまでひどくなかった。
叱ればすぐに出した、あるいは不肖不肖持ってくる生徒が大半であった。
今は、このことが男子だけにとどまらず、女子にも通用しない生徒が出てきた。
制服の着こなし、遅刻、授業態度を注意しても、どこふく風という態度でいる生徒が確実に増えている。
いったいその理由はなんだろうかと思う。
幼少の頃からの習慣づけができていない、家庭での教育が適当でしつけができない、小学校から中学校まで同じ態度で注意する受けてない、周りを考えに入れてない、などもあるだろう。
しかし、私が一番大きい理由としてあげたいのは、「権利意識」と「即答至上主義」のせいではないかと思う。
(つづく・・・)