今年3回目となる新司法試験の結果が発表された。

74校の6261人が受験し、2065人が合格。

法科大学院ごとの合格者数は以下のとおり。(  )は昨年度の数。


1位 東京大200人(178)

2位 中央大196人(153)

3位 慶應大165人(173)

4位 早稲田大130人(115)

5位 京都大100人(135)

6位 明治大84人(80)

7位 一橋大78人(61)

8位 神戸大70人(46)

9位 同志社大59人(57)

東北大59人(47)

立命館大59人(62)


今年は合格率が昨年の40.2%から33%に下がり、また、法務省が設定した2100~2500という

合格者数の目安も下回り、きびしい結果だった。

その中で東大、中央、早稲田、一橋、神戸、東北が数を増やしているのに対し、京都の大幅減が目立つ。

司法試験の発表があるごとに、地元九州の合格者数が少ないことが気になる。

たとえば、

九州大38(29)、福岡10(6)、熊本7(2)、久留米5(1)、琉球3(7)、西南学院2(7)、鹿児島1(2)の合計66。

昨年よりは増えているが、九州内の大学院を合計しても首都圏や関西圏の1大学院に及ばないのは

相変わらずである。

これでは地方の大学院は淘汰されるのではなかろうか、ますます地方から都会に人材が流出するので

はなかろうか、と心配にはなる。鹿児島は大丈夫だろうか。


さて、司法試験は法科大学院で学んだ後、受験資格を得ることができる。

大学院から司法試験に至る課程に、大学で法律を学んだ既習者コース(2年制)と大学院から法律を学

ぶ未習者コース(3年制)の2コースがある。

今年の合格率は既習者コース4.3%、未習者コース22.5%で、かなりの差がある。

大学で法律を学んできた学生が有利なことは間違いないが、法律を学んでいない人にも司法への道へ

の門戸を広げたいという法務省の趣旨はなかなか難しいものがあるようだ。


ところで、大体の大学院では既習者コースの学生の合格者数が多い。

たとえば、東大200(既155、未45)、中央196(既179、未17)、慶應165(既135、未30)、京都100(既84、未16)

などとなっているのだが、ひとつだけ異彩を放つ大学院がある。


早稲田である。

早稲田130人中、既習はわずかに20人で、未習がなんと110人!

未習者が3ケタに乗っているのは早稲田だけで、この次に来るのは東大の45人だから、どれだけ多いかが

わかろうというもの。

これは、早稲田法科大学院の方針なのか。

各大学院にはその大学の卒業生が多く進学(内部進学)するものと思うが、早稲田は少ないのだろうか。

不明である。


どなたか、ご存知の方がいたら、ご教示ねがいたいものだ。