連休最終日の今日は、迫ってきている中間試験の問題を作りました。

1学期が始まってまだ日も浅いので、試験範囲が狭くて困る科目もあります。

重箱の隅をつつくような問題を作らざるをえない面もあります。

それにしても、どこまで細かいことを聞くか。

あまり細かすぎても、試験範囲の内容理解とかけはなれてはいけません。

木を見て森を見ず、ということにならないよう気をつけなくては。


昨日は披露宴が終わって家に帰って、寝て、また飲んだので、今日は休肝日にします。

連休中は飲みすぎでした。反省。


ところで、休み中に下の本をぱらぱらと読んでいました。

明治・大正・昭和初期の全国の旧制中学校の入試問題が集めてあるのですが、これがなかなか面白い。

本のオビにあるように、この頃の12歳の子には入学試験で高い教養が求められていたんですね。

今日はその中から、地元旧制宮崎中学校の明治43年の国語の問題から紹介しましょう。


【問題】以下の語を漢字にて書きなおせ。


(1)スミレ    (2)ニハトリ    (3)ニシキ    (4)カハセ      (5)カブラ

(6)カゴ     (7)ミドリ      (8)ツバキ    (9)イシズエ    (10)トビラ



結構難しいですよね。

スミレ、カハセ、カブラなどは今だったらほとんど書けないのではないでしょうか。

もちろん、今と違って漢字を教科書で教わる機会はもっと多かったとは思います。



【正解】

(1)菫  (2)鶏  (3)錦  (4)為替  (5)蕪  (6)籠  (7)緑  (8)椿  (9)礎  (10)扉




引き続き、大正3年の問題。


【問題】以下の漢字に仮名をつけよ。



御稜威、見本、木陰、最早、甲板、模範、吹雪、塩梅、切株、沖縄


たぶん、当時の小学生だったら読めたかもしれないのが最初の「御稜威」でしょうか。

「天皇のご威光」という意味の雅語です。なんと読むかは下を参照ください。

あとは今の中・高生でも読めるものばかりですね。「塩梅」は難しいかな。


【正解】

みいつ(みいづ)、みほん、こかげ、もはや、かんぱん、もはん、ふぶき、あんばい、きりかぶ、おきなわ




当時の中学進学率は平均すると1割程度だったとか。

家が貧しくて進学できないものもたくさんいたはず。

競争率7、8倍もざらで、合格すればエリートの道を歩めたのだから、今以上に必死だったでしょうね。

昔も受験が大変であったことは間違いないようですね。