もぐもぐ20
SKATING indoor腎臓を患うと動きが制限されやすい。貧血に似た症状や、怠さ、浮腫みによる稼働の制限。そして疲れやすさに食べ物による拒否反応は匂いでも現れたりした。だから匂いに敏感になって化粧品の匂いなんかその最たるものだった。汗や体臭も気になった。そして頭痛に悩まされ、匂いによって吐き気をもよおした。だからだから怖かった、遠距離を移動して更にあのはしゃぎようを見るといつ発作を起こすのではと思い、よく聴いて回っていた。少年は好みがはっきりしていて、興味にあるものにしか反応しない。そのラインは物凄くはっきりしていた。好き、以外はどうでもいい。だから『自分が独占して無いと気が済まない』これはとある状況下では一致して誰にでも出ることだから嫌悪感もない、それは理解は出来た。本能のアラートだからだ。自分の足りないものを持つものを、本能が探し出すのだ。それでもそんなことは無いと少年は言うだろうし今でも言うだろう、そんなことは無いと。よく一緒に現場を回り、仕事をし、その一部始終を見ていた。これで辞めると言ってくれるような何かがあればいいと思って途中からは好きなようにさせていたのは、どことなく回復しているような気もしたからだが。かと思うと、誰かと喧嘩をしていた。どこにそんな体力があったのかと思うほどだったが、言われてみれば確かに救急車を呼ばなければならないほどの重篤状態になることは稀だった。自分でコントロールをしていたからだろう。だからなのか、練習でも驚くほど飲み込みも上達も早かった。教えていないものまで聴いて覚えていたのだ。ある意味ジレンマだった、いくら手術をしていても回復までには時間が恐ろしくかかるからだ。汚れたものを一気に変えられるわけではない、老廃物の影響で変化した内臓がすぐに綺麗になるわけではないから。症状は同じ状に出たりしていたからだ。練習していてもそれまでのような制限はあまりされないだろうが、それまでとの差はほとんどないからこそ、気を遣う。でないと浄化で良くなるのに時間がかかるから。