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「やっぱり、こうなったんだ。」

名古屋駅新幹線ホーム。制服姿で集まった本能寺修学旅行メンバーは、光秀奈、日吉、危蝶、かつえ、そして。

「みなさん、おっはよ~だよ~ん。絶好の修学旅行びよりだよん。これもみなさんの日頃の行いがよいからだよん。もう、お礼のチューしたいぐらいだよん。」

信永は今朝も元気なオカマモード。投げキスを連続投球していた。

かつえたちは投げキスを完全スルーしていた。しかし光秀奈だけは、もったいないなあ、タダならもらおうかなあと、心の中で大きなキャッチャーミットを広げて的確に捕球していた。

光秀奈が回りを見ると、みんなメス顔をしていた。侮れない、と心に誓う光秀奈であった。しかし全員がそう感じていたことに、光秀奈は気づかなかった。てか、全員がそうだった。悲しいかな、みんな自己チューであった。

 

「「「「あれ?何か足りない。・・・卵丸がいない。」」」」

全員側頭部に重りでも付けたように、首をひねった。

いないのはチャンス。本能寺を希望しなかったに違いない。信永の気持ちを理解してないんだ、と結論付けた。

四人は、足で強くホーム路面を踏みしめながら、新幹線に乗り込んだ。

『狙うはあの座席!』

全員が同じ思考経路を辿った。

5人だから3人かけを回転させて、向かい合う形で妥協するまではよし。後はどこに座るか。

信永は真ん中に腰かけている。向かい側が特等、両サイドが次。あとはハズレ席。

((((どうやって向かい側をゲットするか。みんなはいったいどんな作戦を立ててるんだろうか、気になる~。))))

四人の警戒感が重なってオーラとなり黒い雲を形成していた。黒雲は鬼の顔を造形し、不気味さMAX状態である。

「よし、あたしが、ウチが、ワタクシが、おねいさんが、特等席を獲る!」

信永が車両の中に入っていったのを確認すると、4人は一斉に入口に我先にと、煙を立てて猛ダッシュした。

「「「「いけ~!!!!!」」」」

『グワッシャ!』

4人横一線で入ったため、硬い入口が悲鳴を上げて、無惨に湾曲した。

さらに、4人は押し合いへし合いで前進し、ようやく客席の自動ドアが開いた。

「「「「さあ、あの席へGO!!!!!」」」」

4人の瞳は同一方向に回転して、車両内をサーチ。同時に新幹線は動き出した。

「「「「あそこだ!・・・。」」」」

4人は信永を発見したが、急ブレーキ停車した。無論、新幹線は動いている。

信永は見込み通り、6人席に座っていた。しかし、そこはすべて埋まっていた。

「「「「ご、5人いる!」」」」」

真ん中に信永が座り、残りには卵丸が占有していた。

「「「「まさか、5つ子!?」」」」

「「「「「「さあ、それはどうかな。まるこ、わからない。」」」」」

5つの声は完全にハモっている。