おじさん小学生

 

1.転校生は52歳

「ねぇ、康平!今日、うちのクラスに転校生来るらしいよ。」

「え、マジ?やったー!」

ここは田舎の田舎にある枝原村の枝原村小学校。

生徒数は、たったの18人。転校生なんて僕が入学してから5年間、一度も来なかった。それなのに今日は転校生が来るらしい。

それも、2人しかいない6年生の教室に。考えただけで胸が高鳴る。正輝も興奮を隠せない様子だ。

「俺たちが、良い子で5年間暮らしてきたからサプライズに芸能人みたいに凄い人が来るかもよ!例えば…最近人気の子役。誠君とかさ!」

「んな訳ないじゃん。」

正輝の話をクールに振り切ったのだが、内心そんな気もしてた。

「1週間田舎暮らし体験!」とか言う企画で誠君が来ることを想像してた。でも、絶対違う。嫌でも、あり得るかもしれない。

僕たちの期待はどんどん高まっていった。

「それでは、転校生を紹介する。鈴木茂くんだ。」

転校生が、教室に入ってきた瞬間に僕と正輝は固まった。

教室に入ってきたのは中年のおじさんだったからだ。

どこからどうみても小学6年生とは思えない。

身長は165cm程度で足は太く、ベルトには贅肉がのっかっていた。頭のてっぺんだけ無くなっているその髪は白髪が混じっていた。今日この枝村小学校に超サプライズな転入生がきました。

 

つづく