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先日、お客さんと食事をしていたら、「お好み焼き定食ってあるらしいですね。」といわれました。
関西出身の私としては、当然ありまっせという感じなのですが、「ありますよ。」とお応えしたところ、よくある「炭水化物をおかずに炭水化物を食べるなんて考えられない」的な話の展開となりました。
私が、「炒飯でご飯を食べたりします(これは『じみへん』のギャグですが)。」、「私は学生の頃、よく焼肉丼でご飯を食べていました(これは本当ですが、単にご飯が大盛りになっただけです)。」と言いますと、まるで(地球外に留まらず)宇宙外生命体でも見るかのような目で見られました。
まあ、食文化の違いなので、賛否はどうでもよいのですが、議論の中で少し違和感を感じるところもありました。
私のイメージでは、お好み焼き定食とは、お好み焼きでバクバク白飯を食べるというものではなく、どちらかというと、『パスタにパン』に近いものがあります。お好み焼きだけでは、物足りないので、ご飯も食べたいというニーズに応えるものというイメージですね。お好み焼きが全くおかずとして機能していないとは言いませんが、おかずとしての機能は低いと思います。
(ただ、このお好み焼き定食とは、どちらかと言うとお店側の事情で作り出されたもので、食の好みから自然発生したのではないと私は思っています。関西では、お好み焼きは安価(300円から400円台)な庶民の食べ物で、三食にも補食にもなるのですが、三食にする場合は1枚だけでは物足りない人も多いと思います。関西では飲食店に対して要求する『お得感』や『満足度』のレベルが高いので、1枚の単価が高いお店が、1枚でも満腹感を提供するために導入したのではないかと思います。私が通っていた下町のお好み焼屋さんには、どのお店にも定食はありませんでした。)
うどん定食(うどんに(炊き込みご飯ではなく)白飯)やラーメンライス(ラーメンに(炒飯やチャーシューご飯等ではなく)白飯)の類も、お好み焼き定食に近いものがあると思いますが、お好み焼きよりは、うどんやラーメンの方がはるかにおかずとして機能していると思います。
(なお、ラーメンはラーメンでも、天下一品のラーメンは完全におかずです。)
これに対して、焼きそばは完全におかずだとおっしゃる関西の人は多いと思います。私の周りにも同様の方が多くいらっしゃいます。私が土曜日の昼に学校から帰ってきますと、母親がよくお好み焼きと焼きそばを買ってきていてましたが、「どっち食べるの?」と聞かれ「焼きそば」と応えると、当然のように白飯が一緒に出てきました。
また、関西ではおでん(関東煮と言ったりします)にジャガイモを入れることがよくありますが、このジャガイモも完全におかずです。
何が違うのかと言われれば、白飯に合うからとしか言いようがありませんが、白飯に合うからこそ、これ程までにおかずとして定着したのだと思います。
冒頭のお客さんとの会話の中で、「同じ『炭水化物+炭水化物』でも、お好み焼き定食と焼きそば定食は全く違う趣旨の定食なんです。」、「『焼きそばとご飯』とは、『唐揚げとご飯』みたいなものです。」と、私が声高に申し上げますと、北海道のお客さんから「ザンギ(唐揚げ)でご飯を食べるなんて、考えられない。」と言われました。
日本国内での食文化の違いは、意外に常識のレベルにおいて違っていたりするので、面白いですね。
なお、焼きそばは、JR西日本神戸線の立花駅直結のフェスタという商業施設にある『すずき』さん(尼崎市)の焼きそばが一番白飯に合うと思います(残念ながら、お店では白飯は出されていませんが。)。
それではまたお会いしましょう。