僕は、ブルックナーは多くは聞いていない。ただ「7番」には思い出がある。高校の時、音楽好きな友人が教えてくれて、ある音楽喫茶に時々行くようになった。その店の3階には大きなステレオが置いてあり、カーテンで外の明かりと音を遮断して、コーヒー一杯で、クラシックのレコードを心行くまで聞かせてくれた。リクエストもできた。僕はそこで「7番」をじっくり聞いたことがある。ブルックナーの交響曲は、演奏時間が長いのにまず驚く。普通なら次の展開に進むか、楽章が終わると思われる箇所からまた元のメロディーに戻るのである。それはさておき、ブルックナーは、オーケストラのテクニックを駆使することよりも、オーケストラの響きを重視した交響曲作家のように思う。「7番」には「ワグナーチューバ」も使われている。彼が敬虔なカトリックの信者であったことから、彼の交響曲のオーケストラの音は、パイプオルガンのようだと言った人もいる。確かにブルックナーの交響曲の響きを聞いていると、心が癒される。