それまで「当たり前」だった事が、立ち位置を変えたら「違ったものが見えた」という事ありますよね。

2003年5月中旬から24週間、語学留学のためダブリンに滞在しました。
その学校での日本人率は平均5~6名で、ほとんどがイタリアとスペインからの留学生でした。
他はフランス人・ドイツ人、たまに東欧と南アメリカからといった感じでした。なおクラスメートにイラン人とベトナム人が各1名。いずれにしても日本国内では出会ったことない国籍の人たちばかりで、私にとってはそれだけでも刺激的でした。

さて、ある日、休憩時間に日本人同士集まってそれぞれのクラスメートの話をしていた時、一人何気に「みんな(主にイタリアンとスパニッシュ) 自分の国のこと好きだよね」と。そして一同「あー、確かにそうだね。」と同意、そして「俺ら(日本人)って、そういう事あんまり言わないよね。顔」とぽつり。
一同ただただ納得。うん
イタリアンやスパニッシュが「いかに自国がいいか」の主眼はズバリ料理のこと。美食の国からやってきたので、そりゃぁ自国がいいですよね。あはは・・・
けど、留学するまで日本はいい国だなんて思ったことがなかったので、「外国人は自分の国を好きだとはっきり言うんだなぁ。たとえ失業率が高くても、それでも自分の国が好きなんだ。」と一種のカルチャーショック?を感じました。

それから暫くたったある日、日本人メンバーで一番若い女の子から「第二次世界大戦って日本が始めたんですか?」と尋ねられ、「違うよ!ドイツだよ。なんで?」と聞くと、「実はドイツ人のクラスメートからそう言われて…。 そうなんだ、日本が始めたんじゃないんだ。」と。で、私もすかさず「その時なんて答えたの?」と聞くと「実はわからなくて答えられなかったんです。もっと歴史の勉強しておけばよかったな。」と言ってました。
どこの会社のアンケートか覚えていませんが、海外へ行った際に「歴史の勉強をしておけばよかった」と思う人が結構いるみたいです。そんな私もドヤ顔で言えた義理ではなかったんですが・・・

そして、クラスメートではなかったもののコロンビアからきた二人の女の子と話す機会があって、彼女らが言うには「通学する際に誘拐される事があるので、毎日同じ道を通らない」そうです。ぎょーん
日本では決まった通学路を通らないとダメですよね。日本って安全なんだと痛感しました。

海外に出て、様々な人たちと会い、話を聞いたりして「あぁ、日本って凄い国なんだなぁ」と改めて実感した次第です。
“当たり前”に時間通り電車が運行されて、夜遅く女性が一人歩きができて、笑顔で対応してくれる店員さん達がいて、Made in Chinaでも質の良いものが販売されて、季節ごとに商品や食べ物が替わっていく…。海外では当たり前ではなかったんです。チーン
本格的に“目覚め”たのは東日本大震災以降ですが、24週間の語学留学で「日本はいい国」だと気付かせてくれました。

今はネットのお陰で簡単に様々なことを検索できますが、その当時は「教科書、新聞、テレビで言ってることは正しい!」と信じて疑っていませんでした。
そのため知識人の「日本ダメだ論」を鵜呑みにしていたんですが、海外で生活すると「テレビがいってた事、雑誌に書いてあることは正しいのか?」「いや、むしろ日本のほうが良いんじゃないのか?」と、いい年してやっと「物事は多角的に観なければダメなんだ」ということを学びました。

そして留学時代のときから感じたのは自国のことを何も知らないということ。
歴史、文化、皇室、政治や法律etc. 以前よりは知ってるとはいえ「説明しろ」と言われても、うまく説明できるかどうか・・・。
しかも日本の歴史、文化は多様でユニーク、奥が深い。汗
けど知らないことは喋れませんし、喋らないと伝わらないんですよねぇ。
但し自分の英語能力と日本語能力の差が著しくて……

自分はどこの誰なのかをしっかり伝えられるように、勉学に励もうと思います。がんばろー!

                                      (Mrs.G)




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