はじめての友だち | ワクワク人生研究所所長 小未来のブログ

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「最近ワクワクしたのいつだっけ…」
そんな人生に一石を投じるべく、
日々、研究活動と思考実験に勤しむ
ワクワク人生研究所所長・兼実験室室長、小未来のブログ

はじめての友だち


20141015







とは言っても

かつての僕は、そんな僕だ。


当然、

学校の昼休みなんか

“誰かと遊ぶ”という選択肢は

有り得なかった。



というか、

昼休みの記憶なんてものは

ほとんど無かった。



辛うじて思い出せるのは

誰かと“遊ぶ”ではなく、


誰かが“いたずら”してきたり、

誰かに“からかわれ”たり、

誰かの“使いパシリ”にされたり、


でなければ…


教室の窓越しに

空を眺めるくらい…


それも

長くは続かなかった。


「何ボーっとしてんだよ」




誰かが決まって妨害してくるからだ。



それでも、

退屈でつまらない授業時間に比べれば

まだマシだった。


『出来ない子』

『だらしのない子』

『意欲のない子』


そんな自分が否応無く露呈される

学校の授業に比べれば、


先生からの“強制力”が作用しない

休み時間のほうが


断然気が楽だった。







転機が訪れたのは


小学校3年生のときの

クラス替えだった。



それまで僕のことを

蔑み、罵り、虐げてきた

クラスメート達は

殆どが別のクラスへと割り振られた。



すると不思議なことに…


誰かのいたずらを受けたり

誰かのからかいに遭ったり

誰かの使いパシリにされたり


といった仕打ちは

ぱたりと途絶えた。



変わりに…


僕に生まれて初めて


“学校の友達”

と呼べる人が出来た。



確か席替えか何かで

近くに座ったことが

きっかけだったと思う。



その人は、

当時の僕に“似ていた”。


決して

目立つタイプ、ではなかった。


物静かで普段は殆どしゃべらず

大抵一人でいることが多かった。



うまがあう、とは

まさにこのことを言うのだろう。



僕にとってその人は、同級生の中で


生まれて初めて、

一緒に居て

「楽しい」と思える人だった。


一緒に居て

「嬉しい」と思える人だった。



そして、


“誰にも必要とされない自分”

という存在を、


その人と一緒に過ごすことで


生まれて初めて、

記憶の外に追いやることができた。




勿論…


『お昼休み』も例外ではなかった。



記憶の再構築(前作)