ビジネスで生き抜くための心理作戦 -2ページ目

ビジネスで生き抜くための心理作戦

営業からシステムコンサル、企画、業務改善コンサルと様々な職種を
経験してきました。その中で無数に発生する調整や交渉の数々。

最初こそ大変でしたが、打開するためにちょっとした心理作戦を
用いました。お客様との交渉をもっとスムーズにいきますよ。

前回は交渉に入る前の準備編として、 「どうする!?俺!?」というときに「Life Card」を紹介しました。
 
今回は交渉の中で話に興味を持ってもらうための『例示するなら「失敗談の方が人は聞きやすい」』です。

【本日のテーマ】
何かを紹介するとき、イメージをしやすいように「こんなことがありますよね?」という話をしますよね。でも、その言葉があまり響かないと思ったことはありませんか?商品のメリットが分かるように「こんないいことありますよ!」と話しているのに、その言葉が伝わらない。そんな人はぜひご一読ください。
 
ちなみに私のこのセンテンスの書き方にもこの考え方が利用されています。これまでの内容が読みやすいと感じていただいた方は、どんな考え方が使われているか見てみてください。

【こんな場面をあなたなら?】
あなたは営業として、お客様先に商品の説明をするために例示をするならどちらを取りますか?

  1.その商品を使っていて便利だった事例
  2.その商品を持っていなくて困った事例
 
【考え方】
人間はリスクを考えるときとチャンスを考えるときで、全く違う発想をします。リスクを伝えられたときは、そんな危険が自分にもあるのではないか?と、一か所でも一致する要素がないかを考えます。それに対して、チャンスや成功を考えるときは、自分との差異をもって、その人の成功が特別なものとして扱おうとします。
 
これは人間の防御本能で、自分の現状に不満を持っている人ならば余計に強い傾向にあります。自分自身の現状に理由をつけて納得しようとします。そのため、成功談はどこかしら自分と一致しない部分を探して、自分とは無関係の内容だと決める。自分とは関係がない話と定義してしまうので聞き入れにくいんです。
 
逆にリスクについては、これが逆転します。なんらかの共通項が一つでもあると自分にも起こりうる問題かもしれないと考えます。いいことも悪いことも本来は平等に発生するはずなのに不思議な話です。
 
宝くじに当たった話を聞いたときは、そんなのは奇跡だって言うけど、交通事故にあったという話を聞いたときには自分には起きないかを心配する。そういうことです。ちなみに日本における交通事故での死亡者数は年間で7,066人(平成22年)、5大宝くじで100万円以上当たる本数は、16,251本(平成24年)もあるんです。それでも、交通事故の死亡の方が起こりやすい気がしますよね。

なので、商品の買う必要性を伝えたいときに一番シンプルなのは、「その商品がなかったことによる自分が困ったこと」が有効だということです。しかし、自分が使う立場に立つような商品でしたらこの方法が可能ですが、自分が利用者になる立場にない場合には、ウソをつかないと体験談は語れません。そこで、これまでのお客様の声に耳を傾けてみましょう。結構、困ったことは話してくれるもんですよ。それがあなたが語れる本当の体験談です。伝聞形式にはなりますが、それでも十分に効果はあると思いますよ。

【ポイント】
今回は失敗談を例として挙げましたが、肝心なのは相手がどんな話だったら聞きやすいのかということです。自慢話は、すごい成果を上げている人の考え方を学ぶときには積極的に聞きますよね。つまり、失敗談だけではなく、自慢話も効果はあるんです。
 
ただ、営業として、お客様という向き合う立場のときには有効ではありません。もちろん、お客様と関係ができていて、関係性が構築できているならそれも効果があるでしょう。ただ、お客様と関係を構築する段階では、効果は半減です。まずは自分の失敗談から伝えてから話に入るのがいいでしょう。

【まとめ】
相手の聞き入れやすく同調してもらえる例示をしよう。初対面の場合には、失敗例から入るが吉
 
 
みなさんは「交渉」というとどんなイメージを持ちますか?

交渉しているシーンといえば「無機質な部屋で、値引きの最終段階の営業」ですか?
それとも「お前の田舎もおかあさんも泣いてるぞ?なんて言っている刑事」ですか?

一言で交渉を言ってしまうと
「人を自分の考える着地点に降りてもらえるように行う調整」
だと考えています。

そう考えると実は「女性を口説く」も立派な交渉です。「遊びに行こうよー!」という発言すら
交渉なんです。そう考えると交渉って幅が広いんです。

同時に交渉の「難易度」というのも相手とのステータスによって変わってくることが見えて
きます。ビジネスにおいて、交渉の難易度を落としておくことは非常に重要なファクターに
なってきます。

また、どのスタンスで臨むかというのは事前に把握しておくだけで、自分のキャラクタセットと
自分がこれから何をベースに交渉しようとしているかを把握することで交渉の成否に大きな
影響があります。

しかも、それぞれのスタンスには、難易度を考えたときに順序があります。対会社を考えた
ときに、パイプがいくつか存在します。そのときに相手の会社に対して、スムーズに交渉を
進めるためにより有効な手段を選択する必要があります。

ここまで読んだ方には「交渉の種類を把握することと難易度を落とすことの重要性」は、
認識いただいたかと思います。

さて、交渉の難易度を落とすのは分かったけど、どのツールを利用できることが交渉の
難易度が低い状態なんでしょうか?

簡単に書くと「友好」>「信用」>「知識・事実」>「権力」
※権力は、ネガティブな利用であり、今後の交渉コストを上げていく原因なので、この順序に入っています)

「友好」:相手との良好な関係を元に、その個人との関係性という利益」で不利益を度返しで動いてくれる
「信用」:相手への誠実な対応を元に、多少の不利益であれば、これまでの提供した利益で動いてくれる

「知識・事実」:相手の持っているロジックを打ち破るだけの情報量を用意し、論破することで強制的に動かす
「権力」:相手からのもたらされるだろう将来の不利益から、比較して逆転しない範囲で強制的に動かす

となります。

あくまで、これは私の優先順位であり、それぞれに持っていてもいいとは思うのですが、自分が
行いたい交渉を念頭に入れて、その方向に事前に持っていくことを考えましょう。
【本日のテーマ】
あなたが一つの結論に導くときにいろんなことを考えてその答えを出していますよね?相手もこの結論に至るだろうと考えていたのに同じ結論にならないことはありませんか?もちろん、相手が考えてくれてない直観的な人間だったら当然に発生しますが、思慮深い人と話していても同様のことが発生します。 「この結論が最適なはずなのになんで?」と思うことでしょう。そんなことが起きないように仕向けるために相手を自分と同じ結論に勝手に選ばせるための心理術です。
 
【こんな場面をあなたなら?】
あなたは、営業として、コピー機の販売をしていますが、お客様に自社のほかにもう一社とで競合しており、お客様もこれからどちらを選ぼうかと考えています。コピー機自体の料金は向こうの方が安く、お客様もそちらの方がいいのでは?と考え、もう一社の方に持って行かれそうです。さて、あなたは何をしますか?
 
【考え方】
「値下げ」なんて考えたあなたは営業失格です!もちろん、値下げを考えることは否定しませんが、最終手段としてとっておきましょう。あなたは当然ながら自社の製品の強みは知っているでしょう。じゃあ、その方向に目を向けさせようじゃありませんか。しかし、ただ「うちの製品はここが素晴らしいです!」と言っても響かないのは容易に想像がつくでしょう。
 
そんなときはあなたの会社の製品が勝てるベクトルを思考として植え付けてしまいましょう。
 
たとえば、あなたの製品のメリットだと考えているポイントが「インクの持ち」と「コンパクトさ」だとしましょう。

だったら非常に簡単に書くなら
 
 「いろんな会社さんを回らせていただいておりますが、やっぱりプリンタのような長く使うものについては、場所を取らず、ランニングコストが安いものを選んでおけばよかったという意見が多いんですよ。やっぱり、こういうことって大事ですよね」
 
と言ってみましょう。発言の内容としては当たり前の話ですよね。でもこれが大事なんです。むしろ、当たり前のことでなければいけません。それは大事だよね!と思ってもらえるには当たり前のことの方がいいんです。あたりまえに大事なことなんて無限にあります。その中で自分の有利になることを提示することで同じ視点をもってもらい、同じ判断にたどりついてもらう。お客様は商品を選ぶときに自然のこのポイントで製品の選定を始めます。それで有利に進められるんです。

これが思考のベクトルをセットするという意味です。そのベクトルの軸において一番いい商品なら買ってもらえますよね。
 
【ポイント】
人間はそんなに多くの要素をベースに優劣を判断することはできません。人間には譲れないポイントがあります。そのポイントを押さえなければ絶対にそれに決めることはありません。その絶対に譲れないポイントを先に定義してセットしてしまえばいいんです。しかも、相手が否定できないような当たり前に大事なことで。
 
【まとめ】
自分の出した結論の判断軸を明確にし、相手にその判断軸の重要性を伝えよう。
 
前回は交渉に入る前の準備編として、シナリオを書くときには「→」ではなく「↑」を並べようです。

今回も交渉に入る前の準備編として、 「どうする!?俺!?」というときに「Life Card」を紹介します。

【本日のテーマ】
前回は、交渉に入る前の準備として、心構え的な発想をご案内しましたが、実際にお客様先にいると想定外な質問に出会います。その想定外な質問に答えるための思考方法をご紹介します。私がこの思考方法に至ったのは、就職活動中でした。就職活動をしているといろんな会社がいろんな質問をしてきます。当然、「志望動機」とかは準備をしていると思いますが、想定外の質問が来てしまったときに「えーっと…」となってしまうそんな人をいっぱい見てきました。そんな時に使えるのが、「Life Card」発想です。ちなみに私が一番「ん?」となってしまったのが、「あなたが学生時代に一番創造力を発揮した事例を教えてください」です。こういった質問にも全て対処法を考えてたら何日あっても足りないですよね。とは言ってもその場で考えても答えなんて出ません。

【こんな場面をあなたなら?】
昔、本物のライフカードのCMを見たことありますか?オダギリジョーさんがやっていたやつです。「あー」という人も「そんなの知らね」という人もいると思いますが、要は人生の大事な選択みたいなシーンに対して「どうするよ?おれ?」って目の前に選択肢を並べるんです。4つくらい。

たとえば、会社で片方の派閥のボスに呼び出され、「お前はどっち派や?」と聞かれる

そこで彼が出す選択肢が「保留」、「保身」、「率直」、「信念」の4つ。さて、あなたはどれを選びますか?

どんな感じなのか知りたい方は youtube にCMが上がっています。なかなか面白いです。

 ・CM本編
   http://www.youtube.com/watch?v=ev3Uamw-B7Q
 ・選択肢「保身」編
   http://www.youtube.com/watch?v=I7p9LjnyaSo&feature=related
 ・選択肢「率直」編
   http://www.youtube.com/watch?v=OKs0hWKiedA&feature=related
 ・選択肢「信念」編
   http://www.youtube.com/watch?v=fyZuCbiFczM&feature=related
 ・選択肢「保留」編
   http://www.youtube.com/watch?v=OKs0hWKiedA&feature=related

【考え方】
さてさて、今回の問題に正解というものはありません。どれを選ぶかは正直どれでもいいです。成功をすることもあれば、失敗をすることもあります。そこから学んでいけばいいんです。ただ、この話から学んでほしいことは自分の選ぶ選択肢がちゃんと明確化されていることです。あなたは誰かの質問に答えのパターンをいくつ考えて話していますか?

自分の答えうる選択肢を自分の目の前に用意して話せる人は非常に少ないです。これが出来れば、かなり凄腕のシナリオライターになれるでしょう。

しかし、これはすごく難しいことです。正直、私もできません。さてさて、改めて先ほどのライフカードのCMを思い出してください。選択肢が4つだからカードを手元に広げられますし、その先の可能性も検討できます。それが、10枚もあったら無理ですよね。人間の頭も4枚くらいしか考えられないんです。頭のいい人なら増やしてもいいですが、そのあとにくるシナリオを想定することも考えれば、もっと少なくてもいいかもしれないくらいです。

なので、まずは4枚!ライフカードを持ちましょう。これであなたのビジネスは一つ豊かになると思いますよ。

【ポイント】
これから難しい交渉に向かう場合の交渉材料は3つ、4つを探す努力をしよう。あえて、初期提示条件を上げて、そこから下げることでの交渉材料も可。初期条件を向こうが知っている場合は別ですが、自分の力でなんらかの成果を勝ち取ったという結果は双方が納得した結果を生みだしますから。

また、交渉ごとにおいて、自分の判断で動いていいようであれば自分の交渉ポイントをその場で判断すればいい。これを任されている裁量というやつです。

しかし、シナリオを書いてみると自分の範囲を
超える話がでることがいくつか想定されます。企業に勤める私たちには、勝手にその場で条件などを譲歩出来るはずがないですよね。そのため、事前に交渉できる範囲を明確にすることが大事になる。たとえば、「このお客さんから納期を2週間にできたら5%金額を割り引いてもいいですか?」などです。

どうです?なんかできるビジネスマンって感じでしょ?

【まとめ】
これからは重要な交渉には「ライフカード」を4枚あるか確認しよう

まだ、新卒として入社される前の大学生の皆さんと会社の懇親会や大学時代にお世話になった教授つながりで学生さんとお話しさせていただく機会が度々あります。

そのたびに聞かれる質問として、「学生のうちに何をやっておいたらいいですか?」という質問。

正直、いっぱい遊んどけー。無茶しておけー。というのが、純粋な感想ではあるんですが、営業やコンサルタントとして、対外的な仕事に着くことを志望している人は「今のうちに年上の人に慣れておけ」というのが、本音です。

社会に出れば、当然ながら会社を代表する人間、言わば「会社の顔」となるべきです。

そう考えたときに取引先の部長さんなどはそれなりにお年をめされた方が少なからず、いらっしゃいます。その時に「どういう反応を自分がしてしまうか」、それが学生時代の生活で決まってしまいます。

さて、本題に戻しますが、「学生時代にやっておいた方がいいこと」として、毎回伝えているのが、「Barデビューはしておけ」です。

Barでは、カウンターに座れば誰しもが年齢を問わず、対等です。また、バーのカウンターは、薄暗く、直接向かい合わないため、視線がぶつからず、緊張しないという特徴も持っています。(Barでデートをしろと書かれている心理学の指南書が多いのもこのためです)

ちなみに私のBarデビューは20歳の頃でした。そこには、30代から50代まで幅広い年齢層が集まる場所でした。その人たちとダーツをしたり、「おい、若僧」なんて言われながら、一緒に酒を飲んだり、キャバクラに行ったりとかなり無茶をしました。

余談はこれくらいにして、「なぜ、Barに行くことがこの先に繋がるのでしょうか?」

ポイントは
・年上とのコミュニケーションに慣れること
・真面目そうな年上といえど、自分とあまり変わらないということを知ること
です。

どうしても年上の人たちに対して対等に話さなければなりません。しかも、敬意を示すことを忘れずに。この微妙な境界線は言葉で教えるのは非常に難しいです。そのため、実践の中で身につけることをおススメします。また、30代だろうが40代だろうが、所詮は人であり、お酒の前ではみんなダメ人間なんです。

それを知ってしまえば、どうですか?

目の前にいる堅物の部長さんともちょっと接しやすくなりませんか?

要はビジネスの相手を事前に知ること

これこそが、一番学生のうちにやっておいたほうがいいことだと思います。

前回は「MUSTとWANT」の切り分けての交渉術をご紹介いたしました。
 
今回は、交渉に入る前の準備編として、シナリオを書くときには「→」ではなく「↑」を並べようです。
 
さてさて、なんのこっちゃという話になると思うので、いきなり本題です。
 
お客様先に行く人間は、「シナリオを書く」という作業をすると思います。この「シナリオ」という言葉が曲者です。交渉が得意な人たちは、須らく狭義のシナリオは書いていません。
 
「シナリオ」と言われて、まず連想するのが「ドラマなどの脚本」です。そこにはそれぞれの役者が喋るセリフが書かれていて、そこから外れることは許されません。(ベテランの方はアドリブを利かせたりするみたいですが)
 
これを作ろうとすることは無駄になります。なぜなら、そこから外れてしまうことが当たり前だからです。なので、「一本のシナリオを作る」というのではなく、「いっぱいのシナリオを並べる」というのが正解です。
 
【本日のテーマ】
 シナリオは、「→」を並べるのではなく、「↑」を並べる。最悪からのリカバリープラン
 
【こんな場面をあなたなら?】
あなた(A)は、ある会社のコピー機の保守を担当しています。取引先会社の担当者(B)からクレームで呼び出されました。どうやら「コピー機の調子が悪く、度々修理が発生していることが気に食わない」とのこと。この手のクレームはお手の物のあなた。「コピー機の交換」を提案することで解決してきました。さてさて、当日。
 
A:この度は申し訳ございませんでした。
 つきましては、こちらのコピー機を新しい機種に交換させていただきます。
 現在の機種よりも出力速度も速いので、かなり使いやすくなるかと思います。
B:新機種ということは使い方は変わるんですか?
A:はい、従来の機種より操作しやすいように作らせていただいております。
B:それは困る。今の担当者たちは今のコピー機に慣れてるのでそのままの機種にしてください
A:しかし、こちらの機種は、もう生産停止しておりまして…
B:それじゃ、今のコピー機を壊れないようにしてください
 
今回は問題形式にはしません。なぜなら、答えはないからです。こう答えておけば絶対に大丈夫という答えは、このシーンにおいては無いんです。
 
【考え方】
さて、さすがに「コピー機を壊れないようにする」なんて現実問題としてできません。できないことを突きつけられているわけです。このAさんが描いたシナリオの中でお客様がコピー機の交換を提案して拒否するというシナリオはなかったわけです。
 
ここにポイントがあります。どんなにすごいシナリオを書いたとしてもお客様や同行者などがいれば、それぞれに考えていることがある以上、ひとつのシナリオに乗ってもらえるのは、1%もありません。ちなみに6回の2択を提示しただけで、自分のシナリオ通りになる可能性は、1.5%です。この可能性にかけるのはあまりにも無謀というものです。じゃあ、あなたはどうしますか?
 
「樹形図のように全てのパターンを洗い出すんですか?」
 
いえいえ。そんなことをやっていたら時間がいくらあっても足りません。
 
トラブルに強い人はとっさのことに全て対応しているように見えますが、違います。事前にその質問を想定しているから対応出来るんです。自分がある発言をしたときに返ってくる最悪の言葉を想定しておくんです。そうすると、現実に起こることはそれよりは同等かマシになるので、最悪を想定しているシナリオは条件を緩めて使えばいいんです。
 
さきほどの人についてもそうです。Bさんは「おたくの商品は使いたくない」とは言っていませんね。つまり、愛着を持ってはくれているんです。場合によっては、買い換えるコストがないからかもしれませんが、いずれにしても続けてくれる気はあるんです。こんなに楽なことはありません。
 
【ポイント】
「→」ではなく「↑」の意味はわかりましたか?ここまで読んだ方ならわかると思います。
 
シナリオは、最悪を想定して、その最悪からの打開策をひたすらいっぱい作るんです。
 
たとえば、さきほどのAさんであればこんな受け答えはいかがでしょうか?
 
わかりました。でももしかしたら案外使いやすかったということになるかもしれないんで、テスト的に納品してみませんか?使ってみて買い替えるとなりましたら、コストについてもこちらでも勉強させていただきますので。
 
事前に断れることが想定出来ていれば、社内で上司にも万が一の事態に上記の提案をしていいかの確認も入れておくことができます。これができるようになれば、十分に出来るビジネスマンですね。
 
【まとめ】
シナリオの作り方は「最悪を想定」し、「リカバリープラン↑」を並べる
 
前回は、「間」をあえて崩すことで出来る「沈黙」の活用を紹介しました。

今回は、沈黙を作り出す直前の一手をご紹介したいと思います。

テレマーケティングを経験されていた方は、色々な手法を確立されているかと思いますので、
これが絶対だ!という気はありませんが、一応これを実践することで、アポイント率は、
世の中の優秀だと言われるテレアポ会社が10%で自慢してくるところを、始めて数ヶ月で
15%を達成できていたので、ある程度は有効だと思います。

【本日のテーマ】
今回のテーマは「MUST&WANT」。「交渉内容の使い分け」です

【こんな場面をあなたなら?】
あなたは営業事務としてテレアポに励んでいます。顧客になりそうな会社に電話し、製品の紹介をさせてもらうアポイントを取ろうとしています。

 担当者に繋がったあなたはどちらの会話を選択しますか?
  パターン1
   弊社は**という製品を扱っており、一度ご紹介上がりたいんですが、いかがでしょうか?
  パターン2
   弊社は**という製品を扱っており、一度ご紹介上がりたいんですが、12月12日の
   14時からはご予定いかがでしょうか?

【考え方】
あなたがお客様だった場合、パターン1とパターン2への回答をしようとするとどういう回答になるでしょうか?パターン1は「ご紹介に上がる」ことについて確認を求めていますので、「YES:紹介にきてもらう」、「NO:紹介にきてもらわない」となります。

パターン2は「12月12日の14時からの予定」について確認を求めていますので、「YES:予定が空いている」、「NO:予定は空いてない」となります。

一見するとパターン1の方が親切のようで、こちらの方が有効な気がするんですが、実は「NO」と言われてしまうとそのあとは、引き下がるしかないんです。それに対してパターン2であれば、そのまま、別の予定を提案することが出来るんです。この違いはどこから生まれているのでしょうか?

【ポイント】
ポイントは「MUST」条件は確認を求めず、「WANT」条件について確認を求めて相手に判断をゆだねている点です。

テレアポの仕事において、絶対に結果として欲しいことは「アポイントを取ること」です。なので、アポを取ることを「~をしたいんですが」と前提条件かのように組み込みます。そうすることで、相手に判断をさせないんです。そのうえである程度は妥協できる日程を判断してもらう提案をします。

当然、頭がいい人は気づいてしまうので、上記の話をした時点で「ちょっと待って!というか、なんで話をきかなきゃいけないの?」となる人もいます。その場合は、相手の方が一枚上手だったと、説明は試みて引き下がることになると思います。ただ、パターン1よりは結果は良くなるはずです。

もちろん、スケジュールを提示したあとは、黙りましょう。そして、スケジュールが合わないという回答であれば、4回繰り返してみましょう。それでもダメであれば、無理に押さず、「お忙しい時期でしたかね?改めて、お電話させていただきます」と期間を空けて連絡してみましょう。徐々に断りにくくなってくるはずです。でも、あくまで先方の仕事の邪魔をしないように。迷惑になれば再度は出来なくなりますから。

【まとめ】
交渉時には、自分の考えるMUST条件は前提条件として組み込み、相手に判断を委ねない。WANT条件は相手に判断を委ねて相手が全体を承認したかのように錯覚させる

コミュニケーションを取る上で、「間」というのは非常に大事な要素になります。
 
例えば、テレビなどを見ていると芸人がすべってしまい、白けた空気が流れます。
そこで、絶妙な間で自分の発言を落とす。そこに笑いが生まれる。
 
なんとも奇妙ですが、これもひとつの「間」の取り方と言えます。
 
早すぎてもダメだし、遅すぎてもダメ。この絶妙な「間」こそが、
ビジネスシーンにおいても有効に作用します。
 
しかし、誰しもが先の芸人のように絶妙な間をコントロール出来るなら、
みんなお笑いを見ていないでしょう。それを身につけるのは至難の技です。
 
なので、本日の覚えるスキルは「相手が話すまで黙る」です。これなら誰でも出来ます。
 
【本日のテーマ】
相手が話し始めるまでひたすら黙る
 
【こんな場面をあなたなら?】
あなたは営業担当のAです。お客様先のBさんのところに商談で来ています。製品の説明も終えて、Bさんはかなり乗り気です。
 
 B:製品の有効性は非常によくわかりました。ところで、これっておいくらなんですか?
 A:この商品は、御社の規模ですと、500万円ほどですね!
 B:なるほど、、、500万円ですか…(長い沈黙)
 
 (さて、あなたならこの沈黙に対してどのような対応を取りますか?)
  1.何か気になるところがございましたか?
  2.なお、御社とのこれまでのお付き合いもございますので、10万円程度は鉛筆を舐めさせていただきます。
  3.………
  4.さらに先程は、お話をさせていただいておりませんでしたが、こちら、もっといい機能がございます。
 
【考え方】
さてさて、金額がネックになっていることは一目瞭然です。なので、即座に畳み掛けたい気持ちはわかりますが、ここはまずは黙りましょう。なので、3が有効だと考えています。
 
なぜか?
 
まずは、お客様が値段を下げて欲しいとは一言も言っていないことです。なので、そこでわざわざ下げる提案をする必要はありません。相手の立場に立ってみましょう。それは考える時間も欲しいものじゃないですか?なので、ここはお客様の言葉を待たなければなりません。
 
また、上記の沈黙以外については、自分の交渉材料を減らす効果しかないんです。
 
沈黙は破った側が負けるんです。沈黙というのは、もともと人を不安にさせる効果を持っています。
 
ある会社のリストラ対象の社員がなかなか辞めない場合に無響室(音を立てても吸収されてしまう部屋)に入れて、精神的に参らせるということをやっていたという話があるくらいに人間は沈黙に耐えられません。
 
なので、お客様が「察して、値下げとかいいだしてくれないかなぁ」とか期待しているとしてもあえて無視を決め込んで待ってみましょう。
 
たとえ、値引きの話が出たとしても、人間の心理的に4回は断ると罪悪感を感じるという話がありますので、一回分の交渉回数を減らすことに成功しているので、結果的には沈黙をつくらなかった場合より、1回分の高値で売ることが出来るでしょう。
 
普段、よく喋る人がこれを実行するとより効果的でしょう。ギャップがいい効果を生むはずです。
 
【まとめ】
沈黙は交渉を有利に進めるためのツールである