みじかいストーリー
書いてみた
『井の中の蛙 ④』
さぁ、ここが井戸の外の世界だ。
どうだ?
カエルは周りを見渡しました。
【抱腹絶倒 頓馬編】
「どうだ、外の世界は?」
ヘビはカエルが喜ぶのを想像して、
喜々として言いました。
カエルはぐるっと周りを見て呆然としていましたが、
急にソワソワしだしました。
「うわぁぁ…… 外の世界がこんなに明るくて広かったなんて!
感動で身震いしちゃうよ!これからすごい冒険が始まりそうだ!!
……と、その前に……腹ごしらえしてくる!!」
そう言うと、
カエルは勢いよく井戸に飛び込んでしまいました、、とさ。
【猪突猛進 不運編】
「なんて素晴らしい世界だ!!」
大喜びのカエルはヘビにお礼を言い、
勢いよく飛び跳ねて行きましたが、
あっという間に、別のヘビに食べられてしまいました。
【仏教的 捨身編】
カエルは感動しました。
「外の世界はこんなに広くて光がいっぱいだったんだなぁ…」
そしてヘビのもとへ行きこう言いました。
「外の世界を見せてくれてありがとう!
こんなに感動することなんて一生なかっただろう。
せめてものお礼にワタシを食べてくれ。
もう思い残すことはない」
【井の中の蛙編】
うわ~~!!!
カエルは想像を絶する景色に圧倒され、
怖くなって井戸の中に戻ってしまいました。
【冒険 歓喜雀躍友愛編】
「うわぁぁ…… 外の世界がこんなに明るくて広かったなんて!
感動で身震いしちゃうよ!これからすごい冒険が始まりそうだ!!」
今にも跳びはねて行きそうなカエルにヘビが声をかけました。
「ワタシみたいな善良なヘビばかりじゃないからな、
途中までついてってやるよ」
カエルとヘビが出発しようとしていると、
二人の前に、二匹のカエルが飛び出してきて言いました。
「井戸のそばで話を聞いていたんだが、
ワタシたちも一緒に行かせてもらっていいだろうか?」
井の中の蛙だったカエルは大喜びで、みんなと冒険に出発しました。