エティカ29 | コラム・インテリジェンス

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透き通るような…心が…ほしい

なんだかんだと言ったところで、

この国は

平和であるのかも知れません。

 

自分の国が、

平和であるのかそうでもないのか、

 

その観じ様によっても、

それぞれの才と

知性品性感性が表出して

くるようにも考えられます。

 

アタリマエに、

才と知性品性感性は、

 

その人の知識と経験の

質と量に、

影響されてくる

だけのものであるとも

思われなくもないからなのです。

 

「憎しみは、けっして善でありえない。自分の憎む人間を我々は、滅ぼそうとする。この時、憎しみは善でありえない。」

(「エティカ」スピノザ)

 

ひとを憎んでも、

いや、ひとを憎まないのが

一番なのでしょうけど、

 

万が一、ひとを憎んでしまっても、

その相手を

滅ぼそうなどと思わなければ、

それは善の範疇に収まっている

ということなのかも知れません。

 

「嫉妬、嘲笑い、軽蔑、怒り、復讐、その他憎しみのもとに総括されるもの、あるいはその憎しみから生じる諸感情は、悪である。」

(「エティカ」スピノザ)

 

やっぱり、

どのような情動であろうとも、

その大元が憎しみから

派生している情動であるのなら、

それらはすべて悪

と看做されてしまうようです。

 

僕の生い立ちは

複雑であって、

それゆえに、その生い立ちに、

世間に、社会に対して、

ある種の憎しみをもって、

それを原動力、エネルギーに

変換して、なんとか今日まで

生き延びてまいりました。

 

が、やはり、

僕の情動は、すべて

悪であったようなので、

僕の思いもすべて

悪であったのかも知れません。

 

「我々が憎しみに動揺し、それが動機となってつとめて求めるものは、何事も非礼である。」

(「エティカ」スピノザ)