クアッド
(日本、アメリカ、オーストラリア、
インドの4か国による戦略会議)で、
各国首相が来日するようです。
24日(火)に
開催されるクアッド会議、
それにしても警備体制の厳しいこと。。。
なんだかこちらも
うしろめたいような気分にさせられます。
「稀な事象は過大に重みづけされる。
そして過大な重みがつけられない場合には、一転して無視されることになる。
このように、稀な事象に関する限り、私たちの脳は正しい判断を下すようにできているとは言い難い。
まだ誰も経験したことのない出来事に襲われるかもしれない惑星の住人にとって、このことはけっして良いことではない。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)
例えば、
過大な重みをつけられる事象として、
津波であるとか惑星の衝突などの現象がある。
これらは確率的には小さな数字しか
獲得していないにもかかわらず、
これらに対する人々の不安を煽るような
マスコミの姿勢に踊らされて、
必要以上に恐れる人も存在する。
過大な重みをつけられない事象として、
老朽化したジェットコースター、
観覧車等々の有料遊具。
これらは確率的には大きな
数字を獲得できる危険を孕んでいるのに、
意図人は一転、稀な事象の法則を無視して、
危険を顧みずに自ら金銭を出して
乗ろうと列をなしていたりもする。
これらのことはけっして良いことではない、
と、
カーネマンは警告してくれているようです。
「津波は、日本ではごく稀にしか起きない。だがそのイメージがあまりに鮮明で真に迫っているので、観光客でさえその可能性を過大評価しがちである。
これは、大災害によくあるパターンだ。
最初は、発生確率を大げさに考えて過大に重みをつける。
ところが、時が経つうちにはすっかり無視するようになる。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)
また、マスコミの愚かさと
恐怖を煽るマーケティング手法に
踊らされてはならないとも思われます。
たとえば高血圧であったり、
ちょっとした身心の不調であったり、
そのような時にそれが
さも確率的に今にも死亡につながる
といわんばかりに恐怖を煽り、
どうでもいいような薬やエクササイズ、
挙句の果てには病院医院に
エクササイズ教室まで紹介するありさま。
これなどは
愚かさの極みともいえる
醜悪な愚かさではあるけれど、
この愚かな企みに
騙されてしまう人々がいるから、
それらの業界も業態も
成り立ってしまうようにも思われるのです。
マスコミの質の低下は、
人類の質の低下にもつながり、
その損失額はとんでもない額になると考えられるのです。
インチキ・マスコミに騙されず、
稀な期待値、稀な危険値には
分母に気を付け、その確率の小ささを冷静に
数学的に思考し直してみるのも
大切であるかのようにも思われるのです。
「彼等は市民を不安に陥れようとしている。
だから1000人に一人は死ぬなどと言うのだ。
『分母の無視の効果』を適用しているのだ。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)