「感情を伴う学習は、有名なパブロフの条件付け実験と深い関係がある。パブロフの実験では、犬はベルが鳴ると餌が出てくることを学んだ」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)
パブロフが犬で行った実験と、
ほぼ同じような実験は、同じような時期に
ソーンダイクがネコで行っていました。
そして両者ともに現代心理学の根幹を捉えた法則を見出していたようです。
「誰に関してであれ、知能・性格・技能は、
その人間が我がものとするにいたったもともとの傾向性と、
どのような訓練をつんできたかの結果である」
(「知識の測定」エドワード・ソーンダイク)
「効果の法則」
https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120437.html
武士に憧れていた傾向性のある僕は、
文武両道、学問と武道と
実践としての裏社会でのケンカ等々、
そのような体験を積んできた結果、
僕という人間が現在存在しているようです。
もちろん、同じように、
マンガとかゲームの登場人物に憧れ、
ネットを漁り、それらに興味を集中させるような傾向性を持ったひとびとが、そのようなそれなりのゲームの訓練とか積んできた結果の人物になったとしても、なんら不思議も違いもないようにも思われなくもないのです。
「さまざまな調査から、最高レベルの腕前に到達するまでに、チェスのマスターは少なくとも1万時間(毎日5時間×365日×6年)を練習に費やしていることがわかった。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)
僕は何のマスターでさえないけれど、
読書にはほぼ々々
10分×5~6回(1日1時間)×365日×60年以上なので、
少なくとも2万1千時間以上は読書と関わって生きてきたということになるようです。
それでも何一つ、
身に付けることができていないのは、
僕自身の才と脳内構造と遺伝子的問題にでも何にでも何かしらの問題があるからなのかも知れないのです。
「集中を要する1万時間の間に、真剣なプレーヤーは攻撃・防御それぞれについて、関連する駒の何千何万もの組み合わせに習熟していく。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)
人生において、
社会に対してもビジネスにおいても、
恋愛においてさえ、
心理的攻撃・防御に匹敵する駆け引きは
重要になって来るのかも知れません。
そこでそれに関連して
己の行動・情動何千何万もの組み合わせに習熟するには、
最低でも1万時間以上の読書と実践経験が必要になってくるようにも思われます。
これを怠れば、
これを実践した人間から見て、
まるで子供のように、まるで幼児のように
容易く操れる存在として扱われても致し方なきようにも考えられます。
アタリマエに努力し、
アタリマエに確かな、
読書と実践経験を積んだ者が、
社会のオトナとして、あらゆる状況をぱっと認識できるようになれるのかも知れないのです。
「高度なチェスの学習は、
読み方の学習に似ていると言えるだろう。
小学校1年生は
文字を識別して、単語を組み立てるだけで手一杯だが、大人になれば一つの文章をぱっと認識することができる。」
(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)