日本唯一の固定種専門のタネ屋さんとして有名な野口勲さんの講演会を聞いてまいりました。
今年種子法が廃止されたこともあり、にわかにタネが話題になっています。固定種・在来種って何？F1との違いは？遺伝子組み換えのタネが危ないの？自家採取は禁止されるの？自然栽培に向いた種とは？

そんな疑問に答えてくれる内容は、たっぷり5時間。

そんな疑問に答えてくれる内容は、たっぷり5時間。
野口さんも休憩なし。凄すぎる。

正直、途中寝るかもとか思いましたが、興味深くて途中トイレに行くのも惜しいくらい素晴らしい内容でした。

知らなかった世界、種を通して人間への警笛。
命の事や、何より野口さんの情熱やパワーの凄さや愛を感じ、遺伝子や宇宙、歴史や科学的な知識の深さと解りやすい説明、本当に尊敬してしまいました。

本来なら、種を扱う企業と対立しかねないのかもなのに、良い関係を保ちながらは野口さんの人柄なんでしょう。

野口さんはいう。

自分から種を買う人が居なくなればいい。

皆が、採取をすることでその土地にあった強い野菜が根差し、自分から種を買う必要が無くなること。

色々な土地でそれぞれの環境に強い種が息づくことは、食糧危機を無くすことに繋がる。

この種たちが、力強く沢山の子孫を残してほしいと。

見栄えや重量や収穫時期を統一するために、スーパーや消費者向けに改良された野菜たちは、味が落ち本来越冬できる力すら持てないものに。
なので、種に関わる仕事をする人は良く知っているから、野口さんの種で出来た野菜を自分では育て食べるという(笑)

F1がダメとかダメじゃないとかではなく、時代の流れもある中で何を自分たちが選択するか。

つまりは、売れなきゃ企業は作らなくなる。
売れれば、企業はのってくる…。

私達消費者が選択していることが、どれほど大きな事になっているか。

視野を広げることが出来て、本当に参加できて良かった。

何気ない日常の選択を何か一つでも変えていけたら。

そんな意識が大切で。それだけで、いえそれが大切なんだと思う。

『タネが危ない』 著者・野口 勲氏講演会にて