チラシ、広告、ホームページに、あえて「この色」を使わないテクニック。 | カラーのプロになる秘訣&ビジネスに役立つ色の使い方

カラーのプロになる秘訣&ビジネスに役立つ色の使い方

色彩業界歴25年以上のカラーコンサルタントが、カラーコーディネートのプロになる秘訣を教えます!

カラーコンサルタントの三浦まゆみです。

ディズニーランドに行くと、まだ息子が小さいので、
「イッツ・ア・スモールワールド」には必ず行きます。

あまり待たないし、子供が楽しめる、ほのぼのスポットですよね(^^)
たくさんの世界の人形たちの世界は、パステルカラフル
大人でもちょっとワクワクします!

 

そこで、こんな「ご案内」をもらいました。50周年なんですね☆ 

ちょっとこのご案内の文字部分に注目してみてください。
通常、よく使われる「ある文字色」が使われていないことに気が付きませんか?

 

こちらも、イッツ・ア・スモールワールドの中に掲示されていたポスター。
「ある色」が使われていません。

 

おわかりになりましたか?

そう、使われていない色は、「黒」です。

私たちは、文字色というと、普通に「黒」を使いがちですが、
このご案内やポスターには、黒が使われていません。
(ご案内の人のイラストの髪の毛には使われていますが!)

これは、あえて、ですね。

「黒」という色は、一番暗い色で、明るい背景(例えば白とかパステルカラー)の
上に使うとコントラストが出るので、非常に目立つし、画面を引き締める効果もあります。

ただし、その分、とても強い色でもあるので、チラシ、広告、HPなどのイメージが
強く、硬く、重く、しっかりとした感じになりすぎてしまうことが。

そんなときは、あえて「黒」を封印する、というのも大事なことです。

イッツ・ア・スモールワールドのイメージは、メルヘンチックな柔らかいパステルの世界。
そこに黒をドンッと置くのは、ちょっと重たい。

だから、文字の色をブルーに置き換えています。

例えば、私が作成したこのカラーレッスンのチラシのタイトル部分には
黒を使っていません。

両サイドの写真に黒が入っていないし、明るい印象なので、それを邪魔しない
「ブラウンの文字」をあえて使っています。


ちょっと実験で、「黒の文字」に変えてみましょうか。



この違いがわかりますか?

急に画面がキツイ印象になって、全体の柔らかい雰囲気が壊れ、
全体の調和が取れなくなってしまいます。

ということで、「黒」は、実は安易に使ってはいけない色だったりします。

チラシや広告、HPの色を選ぶときは、全体のイメージをどんなふうにまとめたいか、
どうやったら調和するかを考えて、場合によっては、あえて黒を使わず。

黒ではないダークな色、例えば、グレーブラウンネイビーダークパープルなど、
黒のキツさ、硬さ、重さを緩和させる色を使うことも、とっても大切ですね。

ぜひ、「文字色=黒」という固定概念を外して、いろいろと試してみてくださいね。

全体調和の取れた広告は、見た目にも美しく、お客様に好印象を与えます♡