今回も「バカ売れPOPが面白いほど書ける本」 中山マコト からご紹介します。
前回の記事に興味のある方はこちらからご覧ください。
<集客を効果的にする方法⑥~売れるPOPは仕組みでつくる~>
スーパーマーケット業界で活躍し、現在もクライアントの約90%が過去最高益を更新し続けているというコンサルタントの水元さんは次のように言っているそうです。
「店は、『人(従業員)』×『モノ(商品)』×『コト(情報)』で成り立っている。」
この中でも、『人』と『コト』がカギを握ると言います。
このコトは時代によって変わるそうです。
そして、そのコトは「旬」があるというのです。
中国での餃子問題の後、国産、安心、安全などが大切にされ、今では、景気後退とともに、「お得感」がお客さんの心に響くようになったのです。
クリスマスが迫ったころ、とあるお店ではケーキでもなく、いちごでもなく、メロンの山だったそうです。
「高級マスク目トンが980円」
「1個買って6人前、一人前価格163円です!」
そんなPOPが掲げられ、マスクメロンはどんどん売れたそうです。
一人163円で、高級メロンが家族揃って食べられる。
このPOPはそんな食卓シーンの提案。
原点は、お客さんの視点に立ったときに生まれる想いや言葉。
これが『コト』だと言います。
東京、江戸川区にある「読書のすすめ」という店では、知る人ぞ知る伝説の本屋さんらしいのですが、ここれは、全国からお客さんが押し寄せるといいます。
普通は新刊が置かれる「平積み」コーナーには店主である、本のソムリエ、志水さんご推薦の本がずらりと並んでいます。
そこには段ボールのPOPが目につくそうで、
「この本は、あなたのようなお金持ちにはお売りできません」
「麻生さんがこの本を読んでいれば・・・」
「この本、立ち読み禁止。100回読まない人には売りません」
などと書いてあります。
といっても、このお店、開店当初は大変だったそうです。
システムによって志水さんの意向は反映されず、「お客さんから注文が入ったので、100冊お願いします」と言っても、入荷するのは1冊だけ、なんていうこともしばしばありました。
そこで清水社長は、出版社の倉庫に出向いたり、大型書店に行き、注文分の本を確保していたそうです。
頼みもしない商品が毎日送られてきて、売りたい本は入ってこない。
増えるのは借金だけだったそうです。
そこで窮した末に心に宿ったのは、商売の原点。
「お腹が減ったらご飯屋に入る。
喉が乾いたら居酒屋へ。
消費には目的があります。
では本屋は?
本屋は『想い』を持った人が集まる場所」
そこで『想い』を伝える仕掛けを沢山作ったらどうか?
次々とアイデアを打ち出しました。
「不利な条件だからこそ、知恵が働き商売がうまくいく。」
この経験からそう学んだそうです。
清水社長はPOPを使って、人を引き付けたそうです。
そのきっかけは、読書のすすめに通っていた、実業家の斎藤一人さんが口述した宣伝文句を紙に書き、売り場に掲げたそうです。
すると、またたく間に本が売れました。
なぐり書きの、長い宣伝文句。
字を間違えてぐしゃぐしゃっと訂正した跡もそのままです。
この常識外れのPOPが、人気に拍車をかけ、キレイでセンスのいいPOPよりも、「目に止まる」、「売れる」POPこそが正解だと気づいたそうです。
この清水社長が語るPOPつくりのルールとはNWB!
N・・・泣かす
W・・・笑かす
B・・・びっくりさせる
これをすると、お客さんの中でドラマが生まれると言います。
これが一番のサービスだそうです。
どうやってお客さんを感動させるか?
ここが一番面白いと言います。
怖いおじさんの顔が表紙の本の横には「こういう顔にはなりたくないね」
哲学者、中村天風さんの本の横には「女性にはこの本をお売りできません」のPOP
手にとった女性のお客さんに「どうしてですか?」と聞かれたので
「この本は心が強くなる本なので、これ以上女性の心が強くなっていただいては困ります」と答えます。
「どうしても売ってほしい!」という声が止まらなかったそうですよ。
中には、本の内容にまつわるクイズを盛り込んだり、わざと左手に書いたりするそうで、見た人の脳を居心地の悪くすることで解けたときの感動を味わってもらう、といったこともしているそうです。
このPOPで会話が始まり、店の片隅で鍋が始まったり、お酒があけられるなどもしばしば。
清水社長の何気ない一言がきっかけでアル中やうつ病から復活を遂げたり、親子関係が改善したりという声も寄せられています。
清水社長は
「POPには、人を喜ばせる力がある。
商売は、本気で人を喜ばせる、ってこと。
今の常識ではありえないことまで本気で考えて、実行しちゃうアホが、これからの世の中を面白くしていくのだと思います。」
今回も読んでいただきありがとうございました。
続きはこちらからご覧ください。
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