★ 水と油
海外を旅しているとき、日本人にとって飲料に適さない水の地域がある。
旅先でお腹をこわすと辛いので、そういった地域では生水は口にしないように、料理は火をとおしたものをいただくように注意している。
しかしそういった地域ではいくら注意していても何日か経過するとお仲間の中に個人差はあるが、お腹をこわす方が出てくる。そしてどんどんその人数は増えていく。
次は自分か、どうせなら早く来い。
目に見えない迫り来る恐怖という感覚だ。
いったいなにが原因なのか、みんなで話し合った結果は料理に使用されている油ではないかということになった。
確かなことではないのでそういった地域の具体的な名前は挙げられないが、生水に注意しなければいけない地域では、あまり油を多く使う料理も避けたほうがいいかも。
★ 水と塩
広大な砂漠で暮らす人たちのドキュメント番組などを観ると取材に訪れたスタッフにたいして家畜として飼っている動物を客人のためにと、さばいて豪華な料理でもてなすのを見かける。
TVだから特別、という部分もないとはいわないが、そこで暮らす人々は彼らにとって生きていくうえで一番重要な水や塩を大地にまいて、神やご先祖に感謝する証としている姿をみることがある。
最も大切なものを捧げる。
この精神が尊いのだと思う、そういった意味で取材のために訪れたスタッフに大切に飼っていたのを振舞うのは彼らの精神性の崇高さだと信じることができる。