Ani-Proを立ち上げたmotivationについて
こんにちは。今回はAni-Proというサイトを作ろうと思った動機、motivationについて少しだけ記しておこうと思います。昨今、アニメ業界では、1クールで2〜3本程度のアニメを視聴しているようなライトなアニメ視聴層(以下、ライト層)をより深く取り込むことによって、市場そのものを拡大しようという動きが見てとれます。確かに、何も働きかけずともアニメを視聴し、お金を落としてくれるコアなアニメ視聴層(以下、コア層)よりも、そういったライトな視聴層にターゲティングしてよりアニメ経済を回していこうという動機そのものはとても理解できます。しかし僕は、その企画内容に問題を感じるのです。例えば最近では、フジテレビオンデマンドやdアニメストアなど、アニメをテレビ以外の、スマホやパソコンで視聴可能なサービスで配信し、より手軽に、どこでもアニメを視聴できるような環境が整いつつあります。ところがこういったサービスは、恐らく業界側がターゲティングしている、ライト層へはそれほど受けていないことが推察されます。それはなぜかと言いますと、そもそもライト層には、わざわざお金を払ってまでアニメを見ようなどという発想がないからです。そういった視聴層にとって大切なのは、①それほど多くない本数の ②面白いアニメを ③お金をかけずに見ることです。僕は別に、そういった人たちを批判したい、という訳ではありません。寧ろ、それは消費者として健全な反応だと思います。誰もがアニメ視聴に多くの時間を避けるわけではないし、できることなら面白さが保証された作品を、ノーコストで見たいと思うのは当然です。僕が主張したいのは、ライト層の需要と、業界側の供給の質が全く一致していない、ということなのです。業界側が現在提供しているサービスは、①見放題で ②玉石混合のアニメを ③お金をかけて見ることというものです。極端な話、ライト層の需要とは真逆のサービスを提供していると言っても過言ではありません。それではなぜこのようなことが起こっているのかといえば、結局のところ、アニメ視聴に関して、作り手と受け取り手の間にある考え方のギャップが大きすぎるからです。ではこの状況を、一体どうすれば改善できるのか。そこで僕がパッと思いついた選択肢は二つです。①ANIPLEXあたりに企画を持ち込んで一か八か採用されることに賭けてみる②業界に就職して内部から改善を図るまず①は、あまりに現実味がありません。evidenceとなるような市場調査を行うことも難しいですし、何より一介の大学生の、しかもビジネスコンテストに出たこともないような素人の企画など、門前払いされること請け合いです。それでは②はどうかというと、確かに悪くない選択肢ではあるかもしれないけれど、これを実現するにはあまりにも動きが遅すぎます。もう、待っている猶予はないと思うのです。最近のアニメ業界を見るに、声優のアイドル化や芝居以外でのイベント稼働、アニメ作品の企業とのタイアップなど、どんどん役者としての声優やアニメの中身が形骸化し、業界全体が社会から隔離されていっているような印象を受けます。この「企業とのタイアップ」というのは一見社会に浸透していっているように思えるかもしれませんが、実際は真逆だと思います。タイアップという企画自体は魅力的だと思うのですが、そのやり方があまりに人を選ぶものばかりで、世間に対してアニメ文化が異質であるという固定観念をより根強く印象付けるようなものになってしまっていると言わざるを得ません。僕は、それはとても惜しいことだと思うのです。アニメの中には、本当に人の価値観すら変えてしまうような、素晴らしい映像作品もたくさんあります。しかし、アニメを知らない人たちにとっては、そんなことはどうでも良いことで、普段の生活で脳内に蓄積されたオタク文化のステレオタイプによってフィルターをかけ、関わろうという気すら起こさせません。関わらなかったとしても、いや、関わらない方が、社会のマジョリティーで適合的な生活を送ることができるからです。でも、だからこそ、そこを変えたいと思いました。確かにアニメの魅力には、人を選ぶような、所謂「萌え」といった要素が大きく寄与していることは間違いないし、僕はそういった側面も本当に魅力だと思っています。でも、アニメの魅力はそこだけではないはずです。アプローチを間違えずにプロモーションできれば、アニメはもっと、社会に馴染んでいけると思うのです。わざわざ社会に馴染む必要がないのなら、確かにそれで良いのかもしれません。しかし、今はもう、業界全体がその方向に傾いていってしまっているのです。今まさに、賽は投げられようとしています。今の自分の立場では、投げられる賽の方向をコントロールすることはできない。でも、危うさを抱えたまま進んでいくこの大きな潮流に、為す術もなく巻き込まれていくのもまっぴらごめんだと思いました。そこで、まずはアニメの作り手と受け取り手の間にある、アニメ視聴に対する考え方のギャップを埋めていくところから始めようと思ったのです。それが、これから放送される新アニメの中から、ライト層への見やすさを考えつつ、いくつかピックアップしてきてプロモーションする、というものです。僕は、コア層が能動的に次クールに放送されるアニメをチェックしてとりあえず1話だけ全て視聴した後、最終的に視聴するアニメを決定しているのに対して、ライト層は基本的にどこからか評判を得てきて、半受動的に視聴するアニメを決定していると考えています。つまり、コア層とライト層との決定的な違いは、視聴のきっかけが能動的か受動的かという、選択の姿勢にあるということです。従って、ライト層に自ら「面白そう!」と思わせることさえできれば、能動的に視聴するアニメを選択できる場さえあれば、多少なりともギャップを埋めることができるはずだと考えました。さて、そういった場を提供するには、新アニメの魅力が確実に伝わるような“動画”が必要になってきます。静止画や文章だけでは、作画や芝居といった、アニメの根幹をなすファクターが伝わらないからです。そこで、公式アカウントがYouTubeにアップしているPVや宣伝動画に目をつけました。PVや宣伝動画というのは自分から見に行かないと案外目に入らないもので、よほどのコア層でもない限り、深夜アニメのCMなんて目にする機会がないし、PVも同じくらい視聴する場が限られています。それならばと、今回埋もれていたPVたちを上手く活用して新アニメをプロモーションするサイトを立ち上げたわけです。ということで、ここまでAni-Proを立ち上げるに至った経緯をざっくり書いてきたわけですが、正直なところ、思い立ってサイト制作を始めたのが10日前、まだビジョンも展望も定まらない中、見切り発車で立ち上げてしまったので、どこへ転んでいくのか全くわかりません。ただそれでも「動いてみないことには何も分からないし、変わらないじゃないか」と吹っ切れつつあるので、さしあたってはサイトのコンテンツの拡充に努めていきたいと思っています。それでは。 Amazonベーシック Apple認証 ハイクオリティー ライトニングUSB充電ケーブル 小型... Amazon