2009年日本シリーズ 第5戦
読売ジャイアンツ対北海道日本ハムファイターズ

8回裏 1アウト三塁 一打同点の状況でドームには代打大道のコールが響く
1点ビハインドの中で東京ドーム全体が固唾を飲んで勝負を見守る。相手投手は奇しくも昨年迄同じチームメイトであった左腕の林投手
ツーストライクまで追い込まれる中、大道はその短く持ったバットを振り抜いた。
決して良い当たりではないものの、渾身の一打は前進守備の二塁手のグローブを僅かに超えた。

南海戦士としてプロになるものの、周囲の打者たちの実力を前に生き残りをかけ、長距離砲としてのプライドをかなぐり捨てバットを短く持つ独特のフォームを選択した。毎年のように入団してくる助っ人外国人選手、そういった中で少ないチャンスをものにし続け逆境を跳ね除けてきた。その勝負強さが産んだ同点の一打。最後の南海戦士としての堂々たる姿を見せつけた大道。この一打の後、勝ち越されるも勢いのまま最終回に逆転サヨナラ勝ちを収めた。

この勢いは止まらず、翌々日の第6戦敵地札幌ドームにてジャイアンツは日本シリーズを制し、日本一となった。