おばちゃん2


おばちゃんは重度の知的障害の方達の学校の先生か用務員さんだと聞いた。


おばちゃんが数人の障害者の方と手を繋いで歩いていたのを見たからきっと先生だったんだと思う。


ちょっと笑うと前歯と歯ぐきが出るおばちゃんで、いつも笑顔ですぐに飴ちゃんをくれる。


夏は溶けかけたアイスクリームだ。笑


僕が歳をとるにつれて、当然おばちゃんも歳を取っていくわけだが、なんでそのおばちゃんの事をたまに思い出すのかを考えていた。


今思い返すと、とてつもなく心優しいおばちゃんだったからだと思う。


東京に進出して14年程経つが、東京では隣に誰が住んでいるかも知らないなんて事はよくある事で。


そのおばちゃんは、うちの家の洗濯物が干していて家に誰もいないときに突然雨が降ると勝手に洗濯物を戸入れてくれたり、


子供が早く帰ってくるのを忘れて外出しているとちゃんと自分の家で待たせてくれたり、


暗い顔をみた事がないおばちゃんだった。


今思うと、寂しい時も、悲しい時も辛い時もあったんじゃないのかなぁと勝手に思う。


でもほんとに一度たりともそんな顔を見た事がない。


そんなおばちゃんも歳をとるにつれて


続く・・・