生命と食

生命と食

価格:504円(税込、送料別)

【内容情報】(「BOOK」データベースより)食をめぐる問題が多発する今こそ、原点から考えよう。私たちはなぜ、他の生物を殺め、食べ続けなければ生きてゆけないのか。食の安全を脅かしているのは、何なのか、誰なのか。気鋭の科学者による、いのちの講義。

【目次】(「BOOK」データベースより)生きることと食べることの意味/狂牛病が私たちに問いかけたこと/食の安全をどう考えるか

【著者情報】(「BOOK」データベースより)福岡伸一(フクオカシンイチ)1959年、東京都生まれ。京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。ロックフェラー大学およびハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授を経て、青山学院大学理工学部化学・生命科学科教授。専攻は分子生物学。著書に『プリオン説はほんとうか?』(講談社ブルーバックス、講談社出版文化賞科学出版賞受賞)、『ロハスの思考』(ソトコト新書)、『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書、サントリー学芸賞社会・風俗部門受賞、2007年新書大賞受賞)などがある。2006年、第1回科学ジャーナリスト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


 何故この本に興味を持ったかと言うと、私には忘れられない法話があったから。

 『法話』って馴染がないと思いますが、仏教では仏に帰依した方が一般の方に仏教の教えを身近な問題に置き換えてお話しをされるので、そのお話しを聞くことを意味します。最近、島田紳助さんが『京都ではブッダーン』って言ったら『サラナーン』って返って来るねん、って言ってましたけど、そのような学校に私も行っていました。サンスクリット語で『自ら仏に帰依し奉る、自ら法に帰依し奉る、自ら僧に帰依し奉る』って言葉の一部です。仏教系の学校では月に1回、仏さまの前で唱和して、法話を聞く機会があるのです。

 その法話の中の1つで『人はあらゆる命を奪って生きている』というお話しが私にとってはショックでした。確かに肉類なんて特にそうですし、野菜もそうですよね。生きているモノから命を奪って、代わりに私達が生きている。当り前のことなんですけれど、案外、忘れていることかもしれません。

 よく祖母が『食べもんを粗末にしたら、バチが当たる』って言っていました。『米粒を残したら目が潰れる』とかって言ってたこともありました。迷信かもしれませんが、今起こっている食の問題はモノを大事に出来ない今の時代、大事にしたいと思っています。