毎日平凡に繰り返す日常に意味を見出せなくなったとき
他人を疎ましく思ってしまうとき
とにかく東京がいやになってしまったとき
好きな人の過去の恋愛に嫉妬してしまうとき
そんなあなたに贈ります。
『空気人形』
是枝監督による、
現代社会の光と影と、冷ややかさ。
今私たちって、何を求めて生きているんだろう。
そんなことを考えてしまいます。
500ミリのPET入りミネラルウォーター片手に
しんみり一人で観て下さい。
この女の子、人間に見えますが人間じゃない。
ラブドールが心を持ってしまったがゆえに、
寂しい東京、人間社会で、人間が人間であるから持ってしまう
期待とか、孤独とか、に触れてしまいます。
初めてこの映画を観たときには、
私はこうはならないでおこうという
ネガティブな感想を持ったのですが、
二回目に観たときに、はっと気がついたのです。
是枝監督はそんなことが言いたかったのでは
ないのではないかと。
それは、途中ででてくる
吉野弘さんという詩人家の書いた、
「生命は」という詩をしっかりと聞くことで変わります。
このあたたかいメッセージを
たくさんの人に感じていただきたい。
「・・・・世界はたぶん、他者の総和」
なんて素敵な詩なんだろうと、
そこだけ見返す価値ありです。
しかし設定も設定なだけあって、
女の子が観るには少し耐え難いシーンもあるのでご注意を。
お笑いの板尾さんが出てますが、
彼じゃなきゃこのにじみ出るリアルさは伝わらないだろうな。
人形役のペ・ドゥナは透明で空気みたいで
可愛く美しいです。
最後のシーンは、みんなはどう捉えるのかしら?


