(BL/ON/大宮妄想小説)

*Dom/subユニバース・パロ風

 

 

 

 

(10)

 

運命的に出会った、Dom/Subの二人だった。

 

和也も、智をDomと認識しては、いるようだったが、近づいて来ることは無かった。

 

立場で言えば、秘書と社長代理の子息だ。

 

交わることなど、無いはずだった。

 

 

それにSubの自分を隠すのに必死な筈の和也は、Domの智を恐れているだろう。

 

本能に負けたら、正体を皆に知られてしまうかも知れない。

 

Subの社長などと言われるのが、怖いのか。

 

それとも、おかしなDomに見つかりたくないのか。

 

Subの運命は、幸せは少ないと言われるせいもあるだろう。

 

 

 

だが、智は、自信があった。

 

今まで、いろんなSubやノーマルの異性と付き合った事があったが、相性の良い者は見つからなかった。

 

そんなものだろうと思っていた矢先に、和也を見つけた。

 

ただ1度握った手から、しっくりくるモノがあった。

 

説明できない、相性の良さと感触。

 

和也を見る度に、抱きたいと思わない日は無い。

 

でも、こちらから動けない。

 

社長という以前に、コマンドなどを使いたくない。

 

愛するSubにするなら、愛されてからだと思う。

 

 

 

智は美しい彼を、ただ見つめていた。

 

それだけで、和也が自分に反応する。

 

青くなって逃げる日もあれば、真っ赤になって座り込んでしまいそうになる日もあった。

 

 

そのどの顔も、可愛らしく、愛おしい。

 

彼にコマンドを使うのは、どんなに幸せに感じるだろうか。

 

ますます、見かけるたびに、熱を込めて見つめてしまう。

 

『お前を抱きたい』という意志を込めて。

 

 

 

……和也は、そんな智が怖かった。

 

 

 
 
続く
 
ブルーハーツイエローハーツ汗うさぎ 怖いよね。でも愛し合う運命の二人です。キラキララブラブ