2週間にわたる
リッカルド・ムーティによる
イタリアオペラアカデミー、
その最終公演、
ヴェルディ「仮面舞踏会」
若き指揮者4人が、
3幕のオペラを、
くじ引きで順番を決めて
交代制で指揮。
日本男子、
オーストリア男子
(オッテンザマー)、
オーストラリア男子、
ドイツ女子、となりました。
練習中はみなカジュアルな
服装で振っていたけど、
さすがに
東京文化会館大ホールでの
オペラ全幕、とあって、
ビシッとフォーマルに決めて現れて、
それだけでもう、
わくわく。
みんな全員が、
最初に比べて
実に堂々と
自信を持って振っていて、
まるで親戚のオバさんの
ような気分で
誇らしく見守ってしまいましたー。
最初の個々の印象は、
ずっと変わらない。
知的で理屈っぽい人は
そういう指揮。
おおらかで華が先に立つ人は
そういう音創り。
神経質な人は
やっぱり細かいところに
気が行く感じ。
指揮に人格が現れて
面白いこと、
この上なし。
私個人は
大きな骨格の音を創る人が好き。
4人を聴き比べて、
自分の好みがより
クリアに確認できた気がします。
歌手は全員日本人に代わり、
海外組に比べて安定感がある陣容。
リハーサル最初日に
ダメダメだった主役のテノールが、
見違えるほど良くなってびっくり!
ムーさまに一番ビシビシ
やられたのは彼だったから
実はあまり
期待していなかったので、
これは嬉しい誤算。
海外組のテノールより
三幕目なんか、
ずっと良かった!!
超伸びた人の1人です。
全幕が終了した後、
4人の若手指揮者に
アカデミーの修了書授与式が。
主催者側のご挨拶の中で、
ムーティさまの指導法を
「こちらがびっくりするほど
厳しい指導をして、
細かいところまで突き詰めていく」
とありましたが、
きっと今の学生生活では、
そんな教育の仕方は
ないのでしょうね。
きっと生まれて初めての
厳しい指導だった気がします。
厳しさの後に、
イタリア風冗談みたいなことや、
自分の師匠に言われた教訓を、
チラッと言って
場をなごませることも
時々あったのが救いでした、、
ムーさまもきっと
大人になったのでしょう、笑。
(昔リハーサルを見たときは、
追い詰めて追い詰めて
本当にいたたまれなくなるほど
怖かったので)
でも、その厳しさは全て、
ムーティさまが
本当のヴェルディの音楽の姿を、
正しく次の世代に
遺していきたいという
強い意志のあらわれ。
「モーツァルトやワーグナー
のように芸術として
正統に評価されなくては!
エンターテイメントと
誤解されないように、、」
あはは、また言ってた。笑笑。
イタリアの誇りと、
ヴェルディへの熱い愛!!
イタリアオペラアカデミーは、
今年これで終わりですが、
ムーティさまは
まだやる気満々らしいので、
また次回があれば、
今度こそ、
全てのリハーサル、
ゲネプロ、
本番をコンプリートしたいです!
若い指揮者軍団が
楽しそうに談笑してました。
きっと、
この濃密な2週間は、
彼らの人生において
ものすごい大きな価値になりそうです。
オッテンザマーくんは、
白いハイカットスニーカーを
素足に履いていて、
ひときわ、目立ってました。
もともと
ウィーンフィルの一族の
サラブレッド。
どんな指揮者に育つのか、
わくわく、
見守ろうと思います。
なお、
最初から全日を
コンプリートしたオペラ友達は、
日本人指揮者の澤村杏太郎氏を
高く評価。
こちらも見逃せない才能。
将来が楽しみです!
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