自分用なので長いし、
スルーしてくださいね。
「フィガロの結婚〜庭師は見た〜」
最高〜っに面白かったです!
5年前の初演を見逃し、
再演こそ是非、と待っていて、
やっと今年やることになったのに、
コロナで伯爵と伯爵夫人、
それにケルビーノ、
この主要3人の外国人歌手が
来日不可に。
野田秀樹は
役者に当て書きしているので、
もう再演は不可、
と思っていたところ、
日本ベースに活動する外国人
(ロシア系)を伯爵役に、
ハーフの歌手を伯爵夫人役にと、
奇跡的にキャスティング。
ケルビーノだけは
日本人カウンターテナーだけど、
まったく手垢が付いていない若者で、
加えて外国人並みの
背の高さのある容姿。
まあ、お顔だけ見ると
金髪のカツラが
浮き加減ではあるものの、
そこは目をつぶるとして。
この3人のキャスティングが
何故大切かというと、
野田秀樹独特の読み替えで、
場所を長崎に、
時代を黒船来航に設定し、
3人を黒船に乗ってきた
外国から来た人、
残りのフィガロ、スザンナ他の
登場人物をすべて土着の
日本人として設定しているから。
だから視覚的にも
すぐに理解できる違いが
とても重要なのです。
身分の高い特権階級の3人と、
身分の低い庶民に設定していて、
フランス革命前夜の
時代背景を生かして
書かれているのだけれど、
それを上手に
日本に移し替えた功績、
さすが、
発想がぶっ飛んでる野田秀樹さま!
超 超面白い脚本と演出でした!!
加えて、
わざわざ、
庭師が見た、と
副題にある通り、
狂言回し役に歌手ではなく
役者をキャスティング。
第三者的視点を加えることに成功。
さらに、
いつも最後に
伯爵と夫人も仲直りして大団円、、
なんて、そんなはずないよね、
と思いながら見ていたラスト、
ここにもやっぱり野田秀樹さま、
ガツンと一発、
ぶっ放してくれて、、
最高!!
そうよ、
私が伯爵夫人なら当然、
やるわよ、
一発ね!
音楽的なことを言うと、
それはもう、
去年ルツェルンで観た
クルレンツィスさまの
ダ・ポンテ三部作の
芸術性の高さとは全く異質なもの、
ではあるけれど、
この野田秀樹版「フィガロの結婚」は、
モーツァルトの
エンターテイメントオペラとして
歴史に残る素晴らしさ、と
私は確信しています!
舞台との距離を広く。
しかし客入れはみっちり通常。
多分9割以上、
ほぼ満席の盛況ぶり。
ブラボーの声は禁止だけど、
拍手は力強く、
最後に野田秀樹さまが
客席から舞台上に呼び入れられると、
怒涛のような拍手の嵐。
この舞台の企画者でもあり、
総監督でもある
指揮者の井上道義さんも
感無量ではしゃいでいて、
それを見るだけでも
胸熱になってしまうのでした。
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