本日も朝から上野の森へ。

平成館で開催中の
「桃山 天下人の100年」展です。



この展示は前期後期に
目玉が分かれていて、
10月6日から11月1日までの
前期は、

狩野永徳作
「洛内洛外図屏風」(上杉家本)、
これをどうしても見たくて
出かけてみました。


永徳23歳の時に、
渾身の力で、
時の天下人 足利家のために
制作しながら、

室町時代が終わったため
織田信長に献上することになり、


それを信長が
上杉謙信に贈った、
とされる数奇な運命を辿った超名作。

もちろん国宝です!



金泥の色も鮮やかに、
繊細かつ雄大に、
力強い筆遣いで京の街が描かれ、


山本兼一作「花鳥の夢」で
読んだ狩野永徳の画業が、
まざまざと、
生き生きと蘇ってきて、

しばし、
時が止まったような気がして
立ちすくんでしまいました。


織田信長や豊臣秀吉が愛した
茶の湯の道具も
たくさん展示されており、

そちらは
伊東潤作「天下人の茶」を
読んでおくと本当に面白い!


茶道を政治経済とした
織田信長の凄さ、
秀吉の狡猾さ、
利休の頭の良さと
それ故の無念さが、
ひしひしと伝わってくるのです。



その他、
天下人たちの鎧兜も、
実に美しく、

生死の狭間の
極限の美が匂いたつようです。


この展覧会は、
私の好物の
イヤフォンガイドが無く、
それは残念でしたが、


時間予約制が
上手に機能していて、
適度な密状態で
安心して鑑賞できました。


後期11月3日から
29日の展示では、
狩野永徳の代表作
「唐獅子図屏風」が目玉となります。


これは京都で既に昔、
観ているけれど
やっぱりもう一度観たいかなあ。


「花鳥の夢」を読んだ後に
見るとまた、
違った見え方に
なるかもしれませんね。

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