冷たい風が強く降る中、行ってきました、、と言っても店舗ではなく、映画館 ホワイト シネクイント。
店舗に入ろうとする人が長い列を作って待っている中、オンラインで予約してあったので、優先入場で別の場所からスイスイ8階まで案内していただけ、ちょっといい気分。
ロビーにはこじんまりしたカフェもあり、草間彌生Tシャツなど、ちょっとしたグッズも売られています。
長野県松本市の裕福な種苗屋さんに生まれたものの、婿養子だった父は妻の家族とうまくいかず女癖が悪く、、母は彌生を父の女の家に監視に行かせたり、という家族的なトラウマを抱えて子供時代を過ごし、、
その頃、辛い日常から逃れるためもあって猛然と描いていた絵。これがもう、子供の絵とは思えないほど素晴らしい!でも、母から絵を描くことを取り上げられてしまうのです。
私も松本育ちだから分かるのだけれど、高い山々に囲まれた小さな田舎町は、素朴で特有の絆はあるけど、反面ひどく息苦しい。そして田舎特有の頑固さ頑迷さと、抜きがたい男尊女卑。
私の時代でもそうなのだから、彌生の時代の、ましてや、美に敏感で繊細な感性を持つ子供には、どんなに辛い日々だったことか。
描くことでしか救われない魂を抱えて、家族や故郷からも受け入れられない彌生。
この後、アメリカに渡ってからも、東洋人であり、かつ女性である、という二重苦を背負って戦い続けた彌生。。
特に松本との関係は、関係者インタビューが充実していて胸がいっぱいになります。「故郷に錦を飾る」なんて言葉があまりに切なくて。。
あまり書いてしまうとネタバレになるので、内容はここまで。
でもウォホールやオキーフなどとの関係もよく分かる、優れたドキュメンタリーになっています。
今日が初日なのに、席はたっぷり空いていてもったいない。展覧会は常にいっぱいなのに、映画はPRが足りないのかしら。
是非観て欲しい映画です!
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