今回が日本デビューとなるオポライスがタイトルロールを歌った、ローマ歌劇場 プッチーニ「マノン・レスコー」@東京文化会館。

オポライス、本当に、すごいわ!!


ゴージャスな金髪ロングヘアにオーラが宿り、
きゅんと上を向いた鼻、長い長い脚、肩から真っ直ぐに伸びて表情豊かな長い腕、
哀愁が漂う大きな瞳。

わあ、もう、オペラのプリマドンナはこうでなくちゃ!大好き!!

一幕目はまだ声が出ていず、存在そのものがゴージャス過ぎて、田舎娘の風情がぶりっ子風で興醒めだったけど、
二幕目の裕福な暮らしの中での、愛に飢えて虚しい日々の表現力、そしてデ・グリューとの愛の美しさは秀逸!

解説などにはあまり書いてないんだけど、マノン・レスコーの心理を理解するには、「自分の美しさへのこだわり」というのがキーだと個人的にはずっと思っていて、

だからこそ、オポライスのマノンは
音楽的な安定感に加えて、見た目の説得力も抜群でした!

四幕目の死の間際、あの姿勢で歌い続けるのはすごい体力と腹筋が必要で、それも完璧にこなし、
息を詰めて観ていた私は、はあ、と溜め息。

デ・グリューのクンデさまは、若い騎士役には外見はちょっと苦しかったけれど、
声の張りと高音の輝かしさは素晴らしく、声量も文句なく、期待以上の出来栄え。

鳴り物入りの演出は、ムーティさまのお嬢さん、キアラ・ムーティ。
流行りの「読み替え」もなく、時代もあえて変えず、オーソドックスな演出。特に一幕目の群衆の使い方は綺麗だったけど、

オポライスの登場にイマイチ、スポットライトが当たらないのは何故?

それに、二幕目のベッドシーンでも四幕目の死のシーンでも、とっても歌うのに体力のいる体位をとらせていて、
あらあ、これはプリマドンナに対するかなりの負荷掛け?と思ってしまうほど。
まあ、歌っている本人が気にしていないようだからいいんだけどね。

幕間に見かけたキアラさまは、ほっそりと小柄で、真っ赤な口紅が似合う、さすが元女優、という女性でした。


ローマ歌劇場、音はブカブカしちゃったところもあり、イマイチですね、、


今回のマノン・レスコーと椿姫は、ソフィア・コッポラとキアラ・ムーティという美女二人の演出対決に加え、
オポライスとドットという対照的な歌姫の対決でもあり、
女性のチカラが際立ってみえた2公演でした。。

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