オポライス、本当に、すごいわ!!
きゅんと上を向いた鼻、長い長い脚、肩から真っ直ぐに伸びて表情豊かな長い腕、
哀愁が漂う大きな瞳。
わあ、もう、オペラのプリマドンナはこうでなくちゃ!大好き!!
一幕目はまだ声が出ていず、存在そのものがゴージャス過ぎて、田舎娘の風情がぶりっ子風で興醒めだったけど、
二幕目の裕福な暮らしの中での、愛に飢えて虚しい日々の表現力、そしてデ・グリューとの愛の美しさは秀逸!
解説などにはあまり書いてないんだけど、マノン・レスコーの心理を理解するには、「自分の美しさへのこだわり」というのがキーだと個人的にはずっと思っていて、
だからこそ、オポライスのマノンは
音楽的な安定感に加えて、見た目の説得力も抜群でした!
四幕目の死の間際、あの姿勢で歌い続けるのはすごい体力と腹筋が必要で、それも完璧にこなし、
息を詰めて観ていた私は、はあ、と溜め息。
デ・グリューのクンデさまは、若い騎士役には外見はちょっと苦しかったけれど、
声の張りと高音の輝かしさは素晴らしく、声量も文句なく、期待以上の出来栄え。
鳴り物入りの演出は、ムーティさまのお嬢さん、キアラ・ムーティ。
流行りの「読み替え」もなく、時代もあえて変えず、オーソドックスな演出。特に一幕目の群衆の使い方は綺麗だったけど、
オポライスの登場にイマイチ、スポットライトが当たらないのは何故?
それに、二幕目のベッドシーンでも四幕目の死のシーンでも、とっても歌うのに体力のいる体位をとらせていて、
あらあ、これはプリマドンナに対するかなりの負荷掛け?と思ってしまうほど。
まあ、歌っている本人が気にしていないようだからいいんだけどね。
幕間に見かけたキアラさまは、ほっそりと小柄で、真っ赤な口紅が似合う、さすが元女優、という女性でした。
オポライスとドットという対照的な歌姫の対決でもあり、
女性のチカラが際立ってみえた2公演でした。。
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