バイロイト祝祭劇場の音響効果が、あまりにもすばらしかったので、
もっと良く知りたい、と思ったら、すごく良い解説をしてくれた人がいました。

まずは、舞台の構造図を!
舞台の奥に、あとふたつの舞台が隠されているのが分かります。
これが、奥行きある演出と音響の秘密。


次に、舞台からオーケストラピット、そして客席までを横に輪切りにした図。


指揮者の立つ位置、階段状に並べられたオーケストラ。
これらは皆、舞台の下にあり、巨大な反響板により、まずは舞台上に音が流れ、
その後、もう一つの反響板にあたって、客席に音が流れる仕組み。

この、微妙に音がずれて客席に届くバイロイト祝祭劇場特有の特徴を、身体中に染み込ませて指揮をしないといけない、という。

今年、バイロイトで指揮デビューしたドミンゴさまは、この微妙なズレを上手く使いこなせず、今ひとつの出来だった、とか。

なかなか手強い!
だからこそ、あの地底から湧き出るような、劇場全体が一つの生き物になったような、不思議な音を操れる巨匠のみが、バイロイトの伝説となって語り継がれていくわけです。