バイロイト音楽祭「Lohengrin ローエングリン」(新制作)@バイロイト祝祭劇場。




すごい!さすが!
アラーニャが準備不足で降板し、ベチャワが急遽、ローエングリンに抜擢されたわけですが、
ベチャワ、すごい!さすが!
伸びやかな声で、直球ストレートの表現。すべての観客の心を掴み、歌い切りました!



割と表情が乏しいベチャワがこのプロダクションでは逆に功を奏し、
青い髪でレプリカントのようにも見え、
聖なるものと人間の狭間の存在感にぴったりはまって、本当に素敵。



というのも、新制作の今回の演出は、人間の国の登場人物が何故か、皆、羽根を背中に付けて登場。蝉のようでもあり、ハエのようでもあり。
そして、その場所は、水力発電所みたいなところ。。

一方、ベチャワ演じるローエングリンは、白鳥に引かれてやってくるのではなく、何故か、電気工事技師のような労動着 ツナギを着て登場するのです!
しかも手には雷のようなイカズチマークを持って!

そしてなんと、左右から二人が宙乗りをみせて戦い、ベチャワがゴキブリの羽根を片側一枚、戦い取る、というのが1幕の見せ場!!

すごい演出でしょ?
でも、全然、へんじゃない。すごい説得力。

2幕のベチャワはちゃんとエリザベスカラーと胸当を付けた騎士になり、その青い髪のレプリカントのような存在が、美しいったら!
もちろん背中には羽根が生え、それはカゲロウのように儚く淡く。。

最後まで、白鳥の姿はなく、
ローエングリンと白鳥は、私の中では切っても切れないものだったので、それに関しては若干、消化不良でしたが、
これはこれで、限りなく美しく説得力のあるローエングリンでした!


最後に出てきた、マエストロ ティーレマンさま。
ゆでだこのように真っ赤で、いかにバイロイト祝祭劇場のピットが34度の炎天下で過酷なものであったかを物語っていました。

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