今日は11時から歌舞伎座。
海老蔵さまと勸玄クン、そして歌舞伎座出演久々の獅堂くんが出演なので、
満杯のお客様!

空席なし、の歌舞伎座は、空間全体がパーンと張り詰めて膨らんだ気球のような雰囲気。

出し物は、通し狂言の「出世太閤記」

と言っても、よく歌舞伎で見かける秀吉ものではなく、
なんと、第1幕は孫悟空の物語からの始まり。

その孫悟空を演じるのは、もちろん、座頭の海老さま。
そして、一幕から何と宙乗り、そして空の彼方に消えていく。。

なんで孫悟空?というと、秀吉とは猿つながり、そして、それは今朝方見た夢、というオチで、
歌舞伎でしか思いつけないような、強引で荒唐無稽な筋立て!

まあ、そこが好きなんだけど。。

かつて海老蔵のお祖父様である十一代目團十郎が演じた秀吉を、孫である海老さまが、
その折、十一代目の息子である海老さまの父、つまり十二代目團十郎がまだ子供の頃演じた三法師を、海老蔵の息子であり、十二代目の孫である5歳の勸玄クンが演じる、
という、歌舞伎ならではの醍醐味に溢れた配役。

そして、またまた、勸玄クンが、すべての場をさらう素晴らしさ!

声も凛と張って、織田信長の孫らしい威厳すら表現して、ただ可愛い5歳だけじゃない魅力を
早くも見せつけてくれました!!

楽屋お見舞いに伺うため、出入り口にむかったら、そこには何と長蛇の列。

皆さん、勸玄クンの出待ちだったのです!

あっという間にすっぴん、Tシャツ、短パン、といういつもの普段着に着替えた海老さまに手を繋がれて、出待ちのファンね前に出て行く勸玄クン!

5歳にして、出待ちあり、なんて、今まで見た事ないなあ。

ある意味、これも、歌舞伎という世界への、英才教育か?!

今日の歌舞伎座は、三階席のほとんどが高校の修学旅行生に占められ、
いつもとはまた違った熱気と拍手があり、
宙乗り、本水を使った立ち回りあり、と、
若者たちにわかりやすい、楽しいエンターテイメントだったんだなあ、と。

歌舞伎本来の魅力とはまた違った趣向の舞台で、昔からの歌舞伎好きの人には、かなり苦言をもらいそうな構成ではありましたが。。