人生は次の瞬間まで何が起こるかわからない



悔やんでも

悔やんでも



もとには戻らない



もう終わった


全部終わったのだ




この出来事をつづりあげたいけど

断片的に

それも不意に記憶がよぎるだけ



どんななぐさめも

きれいごとだ



この現実を受け入れることはできないから

感傷にひたることさえ否定し



わたしは

今も生きている




あなたは6月にひとつステップを経て
大きな大きな仕事を勝ち取った。


あの日
恋をしている場合じゃないと
私を選んではくれなかったけど

あなたの今の成功は
行き場を無くし
さ迷うこの想いにやすらぎを与える


私は
間違ってなかった


今もあなたをあきらめきれず
そして家庭も穏やかだけど


この生命の終は
巡り巡って
あなたのそばに
生まれ変われることを願いながら
あなたと出会った日を
あなたと笑いあった時を
あなたの笑顔を
想い
微笑み
迎えたいと思う


そう思うぐらい
いいよね?


あなたのライブを見に行った


1年ぶりに会いにいった


ワールドカップ日本戦の夜
街は殺気立っている


でも一歩お店に入ると

外の騒ぎは遮断され
異空間に来たよう


今もかわらず
あなたを見るために
たくさんの女の子が来ている


ライブが終わり
あなたはいつもどおり
ファンの子たちに声をかけて

そしてやがて私のところにやってきた


あなた
少し歳をとったね

それはきっとお互い様だけど


「すごいお客さんだね」

他人事のように聞こえただろうか。


相変わらずの笑顔


大好きで
その笑顔が見たくて
あなたを追い続けた日々は
もう遠いのにやっぱりキラキラしてる


特別でありたい


いつもそう望んでいたけど

そんな望みを捨てた今
とても楽になったと改めて感じる

だって
ファンに囲まれてるあなたを見て
うれしいんだから


今日のホテルはあなたが帰る方面だから誘ってみた


飲みに行ける?


もちろんいつも通りの答え

「遅くなれないから」


今までなら
それでも最後まで待って
一緒に帰ったけど


もう、いいか


目の前でファンの子の相手をしているあなたに
声もかけずに席を立つ


支払いをしてお店を出ようとした時
あなたは追いかけてきた


「また見に来て」


笑って頷いた

仕事でこっちに来たらね


あなたのためにスケジュールを合わせるのは
もう止めたんだ


じゃあ
またいつかね

エレベーターに乗り込む

いつも私があなたを見送っていたのに
今日は逆だね


エレベーターの扉が閉まる瞬間
最後にキスした時の
切ない胸の痛みが蘇った


でも
これぐらいの痛み

もう我慢できる


メアドが変わったとの告知が
ホームページにアップされた

最後にキスをしてから
もうすぐ2年になる


今はあなたのボスではない
別の人と付き合っている

また同じ業界の人
またあなたの知ってる人

今の人も忙しいけど
深い関係になってから
彼とは毎月逢っている

そこには激しい感情はなく
ただ穏やかに時が横たわる

あなたとは
こんな風になれなかった
気持ちが強すぎたのかな


メアドを変えたからといって
私にメールをくれることはないだろう

一番なりたくなかった
不特定多数の中の一人になった事実

その衝撃は
防ぎようもなく
ずっと奥底に隠しているものを
しっかりうちのめしてくれた


どのくらいたてば
あなたに会いたくなくなるのだろう