まだ父がいた頃
父は歴史民俗資料館みたいな所が
大好きで
家族を有無を言わさず
連れて行きました
とある町の歴史民俗資料館を見に行く事になり
先にお昼を済ませたので
資料館についたのは12時半ごろでした
車から降りて
入り口まで来てみると
12時〜13時まで閉館
と書いてある札がかかっていました
仕方ないので
近くの史跡をちょっと見学して
また戻ってきました
まだ13時までは数分あって
入り口はやっぱり閉まっていました
ここは以前小学校や役場として
使われていたそうで
建物は古く
私たちはそれぞれ外観を眺めていました
すると玄関横の部屋の窓に
人影がありました
事務服を着た人だったので
資料館の人が私たちに気づき
早めに開けてくれるのかなと
私は家族たちを呼び
入り口で待っていました
だけど
一向に開けてはもらえません
やはり定時にならないとダメかな
と思い待っていたら
背後から
ごめんなさいねー
お待たせしましたねー
と声がしました
ここは私ら近くの者が
交代で受付やってるんだけど
お昼はうちに帰るので
閉めてるんだわ
いかにも
近所に住むおばちゃんという方が
入り口のカギを開けて
私たちを中に入れてくれました
さっきの窓のとこにいた人
あの人もここに勤務してる人よね
でもその人いたら
このおばちゃんが
カギあけなくてもよさげな?
半袖の制服を着てたその人は
顔は見えなかったけど
ただ半袖から出てる腕が
すごく細いなと
それが印象に残っていました
だけど
もう一人資料館の人いますよね
とおばちゃんに
尋ねることはしませんでした
その人が覗いていた窓際には
低い陳列棚があり
窓際に立つことは
出来ないようになっていました
〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆
とりあえず今回は3回まで
またいつかに