ぐうたらおじさんの独り言ー時速30kの暮らし
私の住んでいる所は後10年もすれば限界集落となるような地域である。東京で30年ほど仕事をしていたがある日思い立って早期退職をしこの田舎へ来る。この地に決めたのは「神の啓示」ではなく、夫婦して「何となく・・・」決めてしまった。果樹畑が広がっているこの地域でなんとなく果樹農家となってしまった。なので日々畑に出る生活となっている。ほとんど農道を走り畑に行くという暮らしなので時速30kとなる。そのスピードで十分なのである。だからたまに高速などにのると戸惑いを感じるようになった。田舎暮らしが身について来たらしい。今は4時になると日が沈む。西に山がある地域なので日が沈むのが早いのである。だから4時に畑仕事を終えて帰宅する。30kのスピードは山の風景や畑の果樹の変化や時にはキツネなどをのんびりと見せてくれる。自然としての身体感覚に負担のない刺激となる。お家に戻ると薪を割り暖をとる用意をし猫たちに夕飯をあげそして妻と二人でビールを口にする、「今日も頑張りました」と。グウタラで虚弱な夫が病弱な妻をみているような夫婦なので少しの労働でも「頑張りました」になるのである。