乗りたいなぁ~。    (~_~;)
ゆう@子育てパパ


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 3月14日に開業する北陸新幹線の試乗会2日目が6日あり、県内の自治体や経済団体のトップらが新型車両W7系に乗り込んだ。北回り新幹線構想が浮上して50年。悲願の新幹線に乗って県内を走り抜けた関係者は、感慨ひとしおだった。先人の苦労に思いをはせ、富山の発展に向けて決意を新たにした。



 招待客は県内区間では新高岡、富山、黒部宇奈月温泉から乗車し、長野へ。石井知事は開業までの歩みを振り返り「中沖豊元知事、故原谷敬吾元北陸経済連合会長が尽くしてこられたから今がある」と感謝。中尾哲雄富山経済同友会特別顧問も「北回り新幹線の提案があって以来約半世紀。新幹線に乗っていることは感慨深い。皆さんのおかげだ」と述べた。



 時折雨の降るあいにくの天候だったが、車窓から視界が広がる瞬間もあり、石井知事は「右は立山連峰、左は富山湾と絶景だ。多くの人にダイナミックさを楽しんでもらえると思う」と喜んだ。高木繁雄県商工会議所連合会長は「この眺めは富山にしかない。誇りだ。産業の活性化につなげたい」と語った。



 富山からわずか20分程度で県境を越えた。糸魚川付近は沿線で最も海に近く、高平公嗣県議会議長は「山と海のコントラストがきれいだ。車窓から存分に楽しめる」と満足げな表情を浮かべた。



 新高岡から長野までは約1時間。川村人志高岡商工会議所会頭は「あっという間で本当に早い。新幹線がやっと来たというのが実感だ」と話した。



 長野で折り返し、再び富山に着くまで計2時間余り。森富山市長は「長野、新潟のトンネルを抜けると、朝日町でぱっと明るくなる。ビューポイントの一つだ。富山のいい印象につながる」と期待した。麦野英順北陸銀行会長は「新幹線はさまざまな分野で大きな懸け橋となる。活用して経済の発展につなげたい」と意気込んだ。



 7、8日は一般公募の2800人を対象にした試乗会が開かれる。





■「よくここまで来た」 “ミスター新幹線”中沖元知事

 6期24年にわたって知事を務め、北陸新幹線の整備促進に尽力した中沖豊さん(87)も試乗会に参加。石井知事、中尾富山経済同友会特別顧問らと握手を交わし合うなどして「長かった。よくここまで来た」と感慨深げな様子だった。



 中沖さんは大田博久県ひとづくり財団専務理事とともに富山駅から乗車。ほかの参加者から祝意を伝えられるたびに「ありがとう」と笑顔を見せ、約1時間で長野駅に到着すると「早いねえ」と驚きの声を上げた。この日は時折、雨の降る天候で眺望はいまひとつ。「早くもう一度乗って確かめたい」と話した。



 北回り新幹線構想が打ち出されて約半世紀。オイルショックによる着工凍結、解除、スーパー特急方式での着工、フル規格への変更と紆余(うよ)曲折を経る中で、早期整備を訴え続け、ミスター新幹線と呼ばれた中沖さん。「大きなショックを受けたこともあったが、多くの県民から支援をいただいた」と振り返り、「鉄道をどう富山県の発展につなげていくか、これからが大事だ」と力を込めた。



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 webun会員の方は、北陸新幹線の金沢・富山-長野のトンネル区間を除く車窓の全風景を動画でご覧になれます。5日の試乗会で撮影した左右両席からの眺めをそれぞれ52分で紹介しています。





北日本新聞社