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ゆう@子育てパパ


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 20%を超える平均視聴率をたたきだし、好評を博したフジテレビドラマ「HERO」は、文部科学省の「道徳教育」とタイアップしたことでも話題となった。全国の学校に宣伝ポスターを配布したり、出演者が小学校の道徳授業に参加したりと、互いに相乗効果を高める取り組みを展開。文科省のホームページに掲載されたインタビューには、木村拓哉さんら出演者の、子供たちに向けた温かいメッセージが込められている。「HERO」ファンならずとも、おすすめの内容だ。(篠原那美)



■「『経験』という引き出しを作ってあげて」キムタク



 「子供たちには、外に出て、思いっきり汗だくになって、泥んこになって遊んでほしいですね。(中略)先生方は子供たちがたくさん笑ったり泣いたりできるように、『経験』という名のいろいろな引き出しを作ってあげたり、それを開け閉めできるようにしてあげたりしてほしいですね。それは子供たちにとって、後からきっと役に立つと思います」(検事・久利生(くりう)公平役の木村拓哉さん)



 「私は、自分を信じられない人が他人のことを信じられるはずがないと思っているので、みなさんも自分のことを見損ないそうになったり、自分のことを情けないと思ったりするときがあったとしても、自分だけは自分のことを見捨てないで、最後まで信じて前向きに生きていってほしいなと思います。これからの日本を担っていく人材ですからね」(検察事務官・麻木千佳役の北川景子さん)



 「大人が人間関係で悩むのと同じように、子供は子供なりの人間関係で悩むんです。でも、本当に信頼できる仲間がいれば、きっと支えてくれるだろうとか、独りぼっちじゃないんだという気持ちになれるでしょうし、多少走るのが遅かったり、勉強が苦手だったりしても楽しくやっていけると思うのです」(検察事務官・末次隆之役の小日向文世さん)



 文部科学省のホームページに掲載された、「HERO」の出演者らのメッセージだ。それぞれ自らの子供時代の失敗談なども語った上、前向きに生きることの大切さを訴えている。



■主人公らの姿が道徳教育に共通



 文科省が「HERO」とタイアップすることを発表したのは、放映1週間前の7月8日。会見した下村博文文科相は「タイアップによって道徳教育への理解、関心が高まることを期待している」と話した。



 タイアップはフジテレビ側からの提案だった。「前作を知らない小中高校生に広く知ってもらいたかった」とフジテレビ広報部。



 一方、文科省は、ドラマの中で、社会正義を追求しようとする主人公と仲間の姿が「人としてどうあるべきか。自分はどう生きるべきか」という道徳教育の根源的なテーマと共通するものがあると判断し、快諾した。



 タイアップ事業では、下村文科相がドラマの制作発表に駆けつけるなど率先してPR。フジテレビ側が経費を負担して作成した「道徳教育×HERO 文部科学省」と印字した宣伝ポスター約4万枚を全国の小中高校などに配布した。9月12日には、ドラマで警備員役を務めた俳優、勝矢さんが都内の小学校を訪れ、ドラマの内容に触れながら「働くこと」をテーマに道徳授業を実施している。



 「HERO」プロデューサーの渡辺恒也氏はタイアップの効果について「全国の子供たちに番組のことを認知してもらい、自宅で家族と一緒に見ていただくことができたのでは」と話す。



■「ヒーローって身近なところにいるんじゃないか」



 「HERO」出演者も全面的に協力した。文科省は同省ホームページの「HERO」特設サイトで、型破りな検事を演じた木村拓哉さんや検察事務官役の北川景子さんらのインタビューを掲載。木村さんらは、自らの生い立ちや仕事観を織り交ぜながら、子供たちへの思いを語っている。



 その中には、出演者の豊かな人間性が垣間見える、こんな言葉も盛り込まれている。



 「『志』という言葉が好きです。その文字の成り立ちを見てみると、『武士(もののふ)の心』なんですよね。いろいろな現場や舞台に立たせてもらっている自分としては、どこか負けず嫌いな所もあるのかも知れません」(木村さん)



 「小学生の頃は、特に戦闘ものや仮面ライダーなどが好きでした。そういう(中略)ヒーローは、『手の届かない存在』というか、『雲の上の存在』というか、小学生だった僕の中ではものすごく特別な存在でしたね。(中略)最近ドラマの仕事をやっていて思うのは、『ヒーローって意外と身近なところにいるんじゃないかな』ということです」(検事・田村雅史役の杉本哲太さん)



 「ふだんからネガティブな言葉はなるべく使わないようにしています。ネガティブな言葉を使っていると、どんどん自分の中にたまっていって、気分が落ち込んでくるんですよね。これはよくないなと思っています。自分で自分を傷つけているような気がするので、なるべくポジティブな言葉を使うように気をつけています」(検事・馬場礼子役の吉田羊さん)



 ドラマは9月22日に最終回を迎えたが、文科省では特設サイトを継続していく方針。特設サイトはhttp://www.mext.go.jp/doutoku-hero/index.htm