ゆう@子育てパパ

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復興支援チャリティーフェスティバル(北日本新聞社後援)は11日、富山市のグランドプラザであり、地震のあった午後2時46分に訪れた人たち全員が黙とうをささげた。被災地の一日も早い復興を願うとともに、震災を風化させずに、被災者や被災地を支えていく思いを新たにした。
「復幸(ふっこう)」と大きく書いた紙を飾った献花台に向かい、来場者は黙とうの合図で手を合わせた。富山市荒川新町、長谷睦子さん(73)は「被災者が早く落ち着けるよう祈った」と話した。
震災から3年を迎え、記憶の風化が懸念される中、6歳の長男と2歳の長女を連れて訪れた同市のパート、清水美由紀さん(38)は「犠牲者には子どもも大勢いる。被災地のために大したことはできないが、これからも震災を忘れずにいたい」と、震災発生時にお腹にいたという長女を見つめた。
被災地に故郷がある人の姿も。福島県相馬市出身で富山市弥生町の会社員、高江洲勝義さん(38)は、約10年前に故郷を離れ、1年ほど前からは富山で生活している。震災で亡くなった同級生や故郷に思いをはせ、「震災のことは忘れちゃいけない記憶。昔のようなまちに戻ってほしい」と願いを込めた。
スタッフとして参加したのは、宮城県石巻市出身で富山市新庄町の若林由佳理さん(24)。栃木の大学時代に震災が発生した。故郷には3年がたつ今も仮設住宅で生活する友達がいる。富山出身の夫、宏和さん(28)と献花台に花を供え、震災犠牲者に「これから私たちは頑張って生きていくよ」「みんなのことを忘れないよ」と誓った。
フェスティバルを主催した被災者支援のボランティア団体「東北AID」の川渕映子代表は「3年がたち、支援の仕方も変わってきた。震災を忘れないことが被災者の大きな支えとなる。これからも多くの人に被災地や被災者の声を伝えていきたい」と話した。
■石井知事「今後も被災地支援」
県は11日、県庁で部局長会議を開き、被災地や県内避難者への支援や県の防災対策などを協議した。石井知事は「まだまだ被災地の皆さんは大変。被災地の要請に応じて職員派遣などで応援したい」と述べ、今後も支援を継続する方針を示した。
知事は「犠牲になられた方とご遺族に哀悼の意を表するとともに、心からご冥福をお祈りしたい」と述べ、震災が起きた午後2時46分、全員で1分間黙とうした。
各部局長らは、被災地から県内に284人が避難し、県や市町村が公営住宅提供や心身のケアなどの支援を行っている現状を報告。農地や港湾の復旧、生活再建支援などに向け、本年度は県職員13人、14年度も12人を被災地に派遣することも説明した。
会議後、取材に応じた知事は「避難しておられる方の中にはフラッシュバックや夜寝付けないなどの課題を抱えた人もいる。市町村と連携ししっかりケアしたい。県としても万々一に備え、避難や防災対策にしっかり取り組みたい」と述べた。
北日本新聞社