ゆう@子育てパパ

人気ブログランキングへ
地上40階の「空中庭園」で知られる梅田スカイビル(大阪市北区)に外国人観光客が押し寄せている。今年は欧州やアジアから過去最高ペースの約15万人が来場。英紙タイムズが世界遺産のパルテノン神殿(ギリシャ)などと並び「世界を代表する20の建造物」と紹介し、外国人向け旅行ガイド本が「未来の凱旋門(がいせんもん)」と取り上げたためだ。開業から20年。驚くほどの表現で持ち上げられ、国際的な観光スポットとして新たな注目を集めている。
高さ173メートルに位置する空中庭園展望台。屋上に吹く風を感じながら360度景色が見渡せ、晴れた日は淡路島(兵庫県)まで見える。大ヒットしたTBS系ドラマ「半沢直樹」のロケにも使われた。
「ガイドブックが大阪の『おすすめ』と紹介していた。建物の外に出てきれいな景色を見られるのがすばらしい」。フランスから夫婦で旅行に来ていた大学教授のライオネル・ブロージスさん(36)は絶賛した。シドニーから観光で訪れた会社員のジョン・アベネゴさん(26)も「ビルの形が美しく印象的。初めて見たがびっくりした」。外国人にとっては「見晴らし」と「ビル自体の美しさ」が好評のようだ。
同ビルに今年1~10月に訪れた観光客約55万人のうち外国人は約15万人で、4人に1人以上の計算になる。年内で20万人に達する勢いで、過去最高となる見通しだ。国籍はドイツやフランス、イギリスなど欧州のほか、韓国、インドなど多岐にわたる。
きっかけは英紙タイムズが2008年、世界遺産のパルテノン神殿やタージ・マハル(インド)、サグラダ・ファミリア(スペイン)などと並び「世界を代表する20の建造物」として紹介したことだ。掲載後、海外の旅行会社から「どんなビルなのか」などと問い合わせが相次ぎ、欧米の建築家ら一行が見学に訪れることも。
世界の旅行者たちが“バイブル”とする観光ガイド本「ロンリープラネット」も、ビルの形状から「大阪で最もドラマチックな近代建築 未来の凱旋門のよう」と表現している。
近年は関西国際空港を降りた外国の団体客が、まず初めに同ビルに向かうツアーも多く組まれており、土産物では日本製の爪切りや「侍」と漢字で書いたTシャツなど「和風」の商品が飛ぶように売れているという。
立地はJR大阪駅から北西に歩いて7、8分とやや距離があるが、再開発が進む「うめきた」で開業したばかりの複合施設「グランフロント大阪」など、新しい施設とはまた違う存在感を示している。
同ビルの広報担当は「世界遺産にもなった世界の名だたる建造物と肩を並べ、少し恥ずかしい感じだが、世界の注目が集まっていることをうれしく思う。大阪の国際的な観光地として定着していければ」と話している。
- 外国人旅行者の9割「OSAKA満足」 食べ物オイシイ、周遊パス重宝
- 京都で「百均」に群がる外国人…中国人が「中国製」を買っていく笑い話
- 中国人、韓国人が長蛇の列 「外国人専用パス」の“格安魅力”
- 外国人が目の色を変える簡単着物「和美換」 その秘密とは
- コンビニのおにぎりに悪戦苦闘 外国人にはハードル高い