世界文化遺産登録 おめでとうございます。(#^.^#)
ゆう@子育てパパ

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■待った20年「誰が見ても絶景」「日本の誉れ」
「日本一の山」をついに世界が認めた。22日、カンボジアの首都プノンペンで開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で世界文化遺産に決まった富士山。「三保松原(みほのまつばら)」(静岡市)も“一発逆転”でユネスコ諮問機関の除外勧告を覆し、地元では歓声が上がった。「日本の観光を盛り上げたい」。列島も喜びに沸いたが、混雑や環境悪化を懸念する声も。真価が問われるのはこれからだ。
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日本時間午後5時半ごろにその瞬間は訪れた。世界遺産委員会の会場では、文化庁の近藤誠一長官(67)や静岡県の川勝平太知事(64)、山梨県の横内正明知事(71)らが立ち上がって握手を交わし、喜びを爆発させた。
「日本にとって最高の贈り物」と県庁を通じて談話を出した川勝知事の喜びはひとしおだった。「最も優れた景観地だ」との賛同の声が相次ぎ、三保松原の逆転登録が決まったからだ。川勝知事はすぐに県庁に電話し「ドイツなどたくさんの国が削るべきではないと言ってくれた。涙が出てきた。三保松原は富士見の場所として大事なのだということで入った」と伝えた。
静岡市清水区の三保松原の入り口にある「羽衣ホテル」の女将(おかみ)、遠藤まゆみさん(55)は従業員から知らせを受けると「ええ!?」と言ったきり絶句。身を震わせて泣き出した。
この日は三保松原の“落選”を予想し、追加登録へ自分を奮い立たせるため、報道陣の前で自ら作詞作曲した「三保の松原再生音頭」を歌うはずだった。
♪海原超えて結ばれた 二人の仲をだれがさく
吉報に涙をぬぐい、喜びをあふれさせて歌った。
約7キロの海岸線に5万本以上の松が生い茂り、平安時代から富士山を望む景勝地として知られる三保松原。「羽衣伝説」で天女が衣を掛けたといわれる羽衣の松などがある。この日は連日続いた雨が上がり、雲の切れ間から富士山がくっきりとその姿を現した。
「まさかまさかでびっくり。三保は大きな一歩を踏み出したなあ」。土産物店「一ふじ」の芹沢央哲(ひろたか)店長(49)は感慨深そう。静岡県磐田市から来た自営業、阿部誠さん(44)は「世界の三保松原か。すごいタイミングに居合わせた」と笑みを浮かべた。
数十年、三保松原から富士山の写真を撮り続けている近くに住む横山健治さん(84)は「距離が遠いとか、消波ブロックが美観を損ねているからダメ、というのは、あまりにも理不尽だった」と憤る。「ここからの富士は誰が見たって絶景じゃないか。きっとここが観光の名所になる」
一方、山梨県の富士山5合目でもお祝いムード。土産物店「こみたけ売店」では世界文化遺産の文字を入れたタオルなど新しい商品が並べられた。店員に「良かったですね。日本の誉れです」と祝福の声をかける客もいた。
富士山五合目観光協会役員も務める同店の小佐野昇一社長(46)は「20年以上待ったこの瞬間がいよいよ来た」と安堵(あんど)の表情。ただ、世界遺産を守っていく重責も感じている。「道路の渋滞や入山規制などがまず問題になるが、想定外の事態があるかも。訪れた人にがっかりされないよう身が引き締まる思いだ」