ゆう@子育てパパ

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顧客ニーズの多様化やコンビニエンスストアとの競争激化に直面するファストフード大手が、奇抜な“変わり種”メニューで集客を図っている。ご飯と麺といったように炭水化物同士を組み合わせる型破りな商品も登場するなど、各社はよりインパクトの強い商品で話題性を創出。スマートフォン(高機能携帯電話)の普及で、若者を中心にツイッターなどでメニューを紹介する動きが活発化するなど大きな宣伝効果もあり、来店のきっかけ作りに一役買っているようだ。
◆ネットで話題に
「かき混ぜたら結構いける」「何とも言えない感覚」「衝撃のコラボ」
5月、インターネットの掲示板などで、大きな話題を呼んだ商品がある。それが、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングスが4月、期間限定で投入した「やきそば牛丼」(並390円)だ。
牛丼の上に焼きそばを乗せた斬新なメニューで、オリジナルの甘口秘伝ソースと青のりを絡め、炭水化物同士の組み合わせながら、意外な一体感を生み出した。「発売当初は店舗によって売上高全体の2~3割を占めるほどよく売れた」(同社)。同社などの推計では、4月のツイッターでのツイート数では、同月に牛丼を値下げした「吉野家」や「松屋」などのライバル各社を大幅に上回る10万以上のツイートが寄せられるなど、大きな宣伝効果もあった。
こうした、炭水化物同士のコラボレーションメニューは、ハンバーガーチェーンにも広がっている。
◆飽きさせない工夫
5月20日にロッテリアが発売した「麺屋武蔵ラーメンバーガー」は、「ラーメン」をバンズの間に挟んだ史上初のバーガーメニューだ。人気ラーメン店「麺屋武蔵 新宿本店」監修のもと、下味をつけ、表面を固めたラーメンの上に、チャーシューを乗せたものをバンズでサンド。さらに、付け合わせとしてスープを用意しており、ラーメンの「替え玉」(100円)を追加注文すれば、ラーメンだけを味わうこともできる。
奇想天外な商品で、価格は634円と他の商品に比べ高いが、「店舗売上高の約12%を占めるほどの人気で、ディナー需要も増えている」(同社)という。
バーガーの発想を牛丼に持ち込んだのが、「松屋」を展開する松屋フーズが2月に発売した「牛めしバーガー」(1袋2個入りで380円)。牛丼に使われている具材を円形のご飯で挟んだライスバーガーで、同社通販サイトと全国のドライブスルーのある店舗約150店で持ち帰り用に販売している。
車の中などでも片手で食べられ、牛めしの味を手軽に楽しめるなどと好評を得ており、「当初予定の2倍の売り上げで、持ち帰り以外での店頭販売の拡大も検討している」(同社)という。
外食産業の競争が厳しくなる中、各社は「消費者を飽きさせないための工夫が重要」と口をそろえる。原材料高騰などで業績不振が続く同業界。新メニューがこうした状況を打破する起死回生のきっかけとなるのか。知恵を絞った研究開発が続く。
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