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子どもの頃、誰もが夢みた職業がある。プロスポーツ選手やパティシエにデザイナーなど、実にさまざまな職業に憧れたものだが、大人になったいまは、懐かしい思い出となってしまった人は多い。
子どもの頃に思い描いた夢の職業に就けたのは8.9%で、関連分野の仕事は21%。この数字は、昨年ビジネスに特化したSNSを展開する「リンクトイン(米国)」が米国、オーストラリアなど世界15カ国・8000人を対象にした調査で得られたものだ。
一方、日本でも同様の調査があり、こちらもよく似た結果となった。アルバイト求人サイト「モッピージョブ(運営はセレス/本社:東京都港区)が、全国の20代から59歳までの男女1,004名を対象に実施した「子どもの頃の夢と職業比較調査」によると、夢の職業に就けたのは10.1%。就いたがやめたと回答したのは、6.6%となった。
現在は別の仕事で、連日多忙を極めるビジネスパーソンも、以前のなりたかった夢の職業について、ふと考えることは結構あるようだ。現に、最近はこんな体験サービスが人気となっている。
「仕事旅行(運営は仕事旅行社/東京都品川区)」は、本物の職場で実際に仕事を体験する旅だ。期間は日帰りと短い時間が大半だが、職種はパイロットに建築家やイルカのトレーナーといった夢の定番的な仕事から、日本語教師、特殊メイクアーティスト、神主など、なりかたや日常の仕事ぶりがベールに包まれている職業まで、40種以上のなかから選ぶことができる。実施場所と料金も、沖縄県でシミュレーターを使って実施される「パイロットになる旅」の4~5万円(交通費他実費は別途)を除けば、首都圏で1万500円から参加することが可能だ。
また島根県では、電車の運転士になりたいという夢を体験することができる。島根県東部を走る一畑電車(いちばたでんしゃ/本社:島根県出雲市)では、毎週金・土・日曜日に「デハニ50形 体験運転」を開催している。これは同電車の「雲州平田(うんしゅうひらた)」駅にある体験専用線を利用して、本物の電車を運転するものだ。体験専用線の長さは120メートル足らずだが、電車を操る運転士は誰あろう参加者自身。まさに夢が現実のものとなる。プランは午前中が講習会で、午後より体験運転の「1日コース(1万3,000円、昼食弁当付き)」、講習と体験運転が半日ずつの「2日間コース(1万2,000円)」の2種類。参加2回目以降からは、講習免除で半日運転体験が楽しめる「マスターコース(8,000円)」もある。
マンネリ化した毎日に、ちょっとしたスパイスとして夢の職業体験。子どもの頃の夢の続きを、少しだけ味わってみるのも悪くなさそうだ。
(加藤 秀行 、 阪神 裕平)
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