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職場で好きな仕事に没頭しているか、それとも好機が来るのを待っているかを調べるオンラインのアンケート調査が行われている。
この「ハピネス・アット・ワーク」調査の初期段階の結果は、次のような場合に、人は仕事でより幸せを感じることを示している。
・従業員100人未満の小さな会社で働く(1000人を超える従業員を抱える会社で働く人より、幸せを感じている人が25%多い)
・他の人を監督する(幸せを感じている責任者や監督者は、部下よりも27%多い)
・介護や直接サービスを提供する仕事をする(介護に従事する人はセールスを担当する人より75%多く幸せを感じている)
・技術を必要とする仕事をする(技術を身につけた労働者はそうでない場合より50%多く幸せを感じている)
・40代ではない(40代より上の世代のほうがよほど幸せに働いている。40代はもっとも幸せを感じていない年代)
調査方法はコンサルタント会社、デリバリング・ハピネス・アット・ワーク(DH@ワーク)が作ったもので、今のところ90カ国余りの国で実に1万1000人程度から回答が寄せられている。同社は靴のネット通販を手掛けるザッポスの最高経営責任者(CEO)トニー・シェイ氏が共同創業者となっている。
同社は企業幹部およびグループのコーチング事業のほかワークショップやアンケート調査などを行っている。名前はシェイ氏のベストセラー本『デリバリング・ハピネス(邦題:ザッポス伝説)』からきている。同書は従業員の幸せは必ずしも利益や生産性からは生まれないと断定している。
同社は、この調査は仕事での幸せに関する会話を喚起するため、また現在の幸福感を示す基準として企業が使える道具だと言う。
47項目のアンケートは10分程度で終了するもので、なかには「仕事に使う時間と、それ以外のものに使う時間のバランスにどのくらい満足しているか」や、「仕事に費やす時間のうち、どのくらい退屈を覚えるか」といった質問も含まれる。
ほかにも同僚や管理職、仕事をするスペースの環境や自身の振る舞いに関する質問事項もある。
アンケートの記入が終了すると、回答者は今後の対策を立てる助けとなることを目的とした個人的なリポートを受け取ることになる。とりわけ、労働は好きで行っているものではなく、我慢比べだと感じているような場合には。
調査項目は、英国政府のために幸福と豊かな暮らしへの取り組みに関わった英国人エコノミスト、ニック・マークス氏によって作成されたもので、個人と同僚5人までは無料で受けられる。(5人以上250人以下の従業員を擁する法人は年間1人当たり10ドルで受けられる。それ以上の規模の企業はデリバリング・ハピネスに価格の照会が必要)
筆者も調査を受けてみた。筆者の点数は暴露しないが、いくつかわかったことがある。
調査の結果は、筆者は仕事で確保している自分の独立性と、社会的な影響力を評価していることを示していた。しかし、調査によると、筆者は会社や仕事に接するより、自宅にいたり個人的なことをしているほうが幸福感を感じているということだ。DH@ワークのジェームズ・キー・リムCEOは、これは恐らくかなり典型的な結果だと言う。
リム氏は「仕事場での幸福感はふわふわしているものだと感じる人もいる」と話す。しかし、同氏は広範囲に及ぶ調査は幸せな職場が大きな違いをもたらし得ることを示していると指摘する。大規模なメタ解析によると、幸せな従業員は平均で31%高い生産性があり、セールス力も37%高く、創造性に至ってはあまり幸せでない従業員に比べ、実に3倍近くも高いことがわかった。
仕事で幸せを感じるかどうかを決定する要素で上位にくるのは、要求された実際のタスクを楽しめるかどうか、自分が最もうまくできることに集中できるかどうか、そして自分の雇用主を誇りに思えるかどうか、といったことだ。
幸福感に影響を及ぼす可能性のある他の要素は、仕事上での人間関係や仕事の社会的影響、仕事内容や仕事場の意思決定をコントロールしている感覚、それに自分が伸びている、また学んでいるといった感覚だ。
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