他の航空会社も同じようにすればいいかも?(#^.^#)



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 ■「格安追求」楽しくコスト意識



 関西国際空港を拠点に今年3月に就航した日本初の格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション(大阪府泉佐野市)が8月から、1回のフライトで燃料消費を2~4%節減する着陸方式の試験運用を開始した。排出する二酸化炭素(CO2)の削減に加え、燃料費のカットにつながることからLCCの生命線である格安運賃に大きなメリットとなる。また、オフィス部門でも経費削減に向け大胆な節電に取り組んでおり、“格安の追求”がエコに貢献する好循環を生んでいる。(藤原由梨)



 ピーチが新たに導入した「継続降下到着方式(CDA)」は、巡航高度から着陸体勢に入った後、燃料効率が最適となる角度・ルートを保ちながら継続的に降下し、着陸する。



 これまでの着陸体勢では、降下途中に水平飛行に近い状態を保つためエンジンの推力を上げなければならず、余分な燃料が消費されていた。



 一方、CDAではなだらかな降下が可能。ピーチが使用するエアバスA320型機の1回のフライトで、通常なら片道約7700キロ使用する燃料を、2~4%にあたる約137~363キロ消費削減できると試算されている。



 ピーチ広報の中西理恵さんは「CO2排出も1回の着陸で約420~1120キロ減らすことができ、これはスギの木なら、約80本が年間に吸収できる量に相当します」という。



 関空に香港から早朝に到着する便(1日1便)で、8月24日から運用を始め、今後の利用拡大を検討しているという。



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 「常に1円にこだわるコスト意識を持ち続ける」



 大手航空会社の半額以下という格安運賃を実現させるため、ピーチが掲げる経営理念には社員の行動原則として、こう定められている。全社員あげてのコスト削減の取り組みの中、大きな成果をあげているのが節電だ。



 関西電力の節電要請もあり、ピーチは7月、節電対策本部を社内に立ち上げた。本部長は、通常フライトの就航先やダイヤを設計するネットワークプランニングを担当している広瀬右左義(うさよし)さん(37)。



 広瀬さんはピーチらしく、楽しく工夫をこらそうと、金曜を「スーパーカジュアルがえーデー」と名付けてエアコンを止め、Tシャツや短パン、サンダルでの勤務をOKにした。



 広瀬さんは「服装にまで踏み込めるのが、コスト意識の徹底したわが社の特徴」と説明する。



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 ピーチでは、窓が大きい社屋の作りを生かし、人事や経理などの入る来客の少ないフロアでは日中照明を消した。



 事前に関電に実地調査してもらったところ、300ルクスあれば作業ができるという照度基準を上回る、1850ルクスの明るさが確認された。やや薄暗くても業務は可能だったという。



 エレベーターや、照明のスイッチ付近には節電を呼びかける張り紙をし、注意喚起した結果、電気料金は、7月の約60万円から、8月は2・4%減の約58万円に圧縮された。社員数が増える中、かなりの節電だという。また、コピー機のボタンには必要経費が記されたシールを貼るなど、コスト意識の刷り込みも徹底している。



 広瀬さんは「エコとピーチは相性がいい。経費削減の努力が低運賃に直結する。自社とお客さまの双方にメリットがある」といい、今後も破格の運賃維持に向け、一層のエコ活動に取り組むとしている。