ご飯のお供、という漬物の和風イメージはもう古いのかもしれない。この夏、関西では組み合せの妙と、そのおいしさと新食感で、注目を集めている味がある。それは西洋のパンと和の漬物のコラボレーション・メニューだ。
今夏、「陸ノマル井パンブランジェリ(神戸市垂水区・兵庫)」が販売する「漬け物ドッグ」の具は、従来のソーセージではなく浅漬けのキュウリ。しかも丸ごと1本が挟まれている。歯応え抜群のキュウリと、お店独自の青じそドレッシングはパンともよく合う上に、ヘルシーさもうけて、好評のようだ。価格は1個140円。ただし、漬け物ドッグは夏だけの季節限定商品のため、販売予定は9月上旬まで。
一方、古くから美味しい漬物の産地として有名な京都にも、見逃せない2つのパン&漬物がある。
京漬物の西利が、京都市内で展開する「京漬物味わい処西利」では「つけものアフタヌーンティ(1,260円)」が楽しめる。これは冷製パスタ、野菜デザート、そして京漬物が具となったサンドイッチがセットになったもので、イギリスのお茶会がヒントとなり誕生した。本家イギリスの場合は、サンドイッチの具はキュウリが定番だが、西利は漬物の老舗のため、具は漬物。パンと漬物のマッチングは予想以上に良好だったようだ。
そしてもう1品は、今年3月にオープンした京都水族館(京都市下京区)から。日本初の100%人工海水を使用した内陸型水族館に併設された飲食施設で話題となっているのが、京素材のカフェメニューの「京漬物ドッグ」。焼きたてのパンに挟んだソーセージ、そしてソーセージの周囲には、上賀茂産の京漬物「すぐき」が配されている。食べる際は、ケチャップやソースは無用で、すぐきの塩味がアクセントの個性豊かなホットドッグ。1個350円。
暦の上では秋とはいえ、まだまだ残暑も厳しく食も細りがちの今日この頃。あっさりとした漬物&パンの人気は、しばらく続きそうだ。
(加藤 秀行 、 阪神 裕平)
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