予感(2004 re-construct)
感想文冒頭で紹介しましたこの曲の初出は、1992年にリリースされたオムニバスアルバム『DANCE 2 NOISE 002』でございます。
この分に関しましては、現在は…売ってんのかな?市川さんが「ロッキング・オン」でインタビューしていた時のものを収録した「BT8992」に載っていましたので、もしお持ちの方がいらっしゃいましたらお読みになるといいと思います。
この曲は、当時の櫻井さんの中でとても好きな曲だったそうですよ。
さて、曲の提供者はRonny MooringsとAnke Wolbertです。
XYMOXというイギリスのニューウェイブバンドの人たち(現在はclan of XYMOXという名前に変わっています)と組んだものですね。
当時の音源を聴いた事が無いので比較は出来ないのですが、市川さん曰く「ぼわーっとした音に乗った櫻井のヴォーカルと詞は、B-Tではかつて見せた事の無い自然体の櫻井の姿が陰影と共に、見事に対象化されていたのである」だそうで。
今回も、浮遊感のある独特の音と共に、櫻井さんの、これまた優しい声が混じり合う感じに仕上がっているようです。
歌詞の意味。
歌詞を書いた当時の櫻井さんがまだ乳飲み子だった頃に、書いた当時の自分を投影させたという事です。
母が亡くなって、そこから振り返って、いつか死ぬと死を予感している。
そんな歌なのだそうです。
だからなのか、乳飲み子だった頃の視点と現在(詞をリテイクしていなければ当時の櫻井さん)の視点が混ざっていますね。
最後の「帰りたい」は、当時の心境ですしね。
もう帰れないと分かっていても。


惑星
浮遊感から一転、荒々しいギターと、けっこう元気な櫻井さんの声が聞こえるこの曲です。
作曲者の岸田研二さんは、当時「惑星」というバンドをやっておられました。現在は舞台俳優さん…なんだそうですよ。
その「惑星」というバンドは1995年から2007年まで活動していたようです。
当初はパンクロックだったのが、後期はオルタナティブロックになったそうです。
で、この曲の歌詞。
歌詞カードが若干おかしな…いや、面白い事になっております。
後半の所なんですが、絵文字が…。唇のマークでキスを表わし、ハートのマークは…まんまハートか。
何が起こったのか。きまぐれですか?
なんだろう。元気な、半ば自棄に近い歌詞です。
自分の命は、両親からもらった命だから大事にしよう。
拾った命だから愛してやろう。あなたが思ったように、あなたは好きに生きればいい。
で、青い星で愛し合いましょう。
そう言う事ですかね?
ん~。ざっくばらんというか、荒いというか。
でも、強い印象です。
以前のような、言っちゃなんですが、「俺、ほんとに生きてていいのかな?」みたいな空気が無くて、生きられるだけ生きて、そして愛し合おうという風に受け取られました。



うう。好きな曲です。何というか、泣けます。
優しい曲ですね。本当に、歌詞の通りなんですが、朝、雨が降ってる。静かな雨音すら感じられる曲です。
作曲者は、川瀬昌知さん。またの名を、JAKE。私は、GUNIW TOOLSの人という認識しかなくて一瞬困惑しました。
あれ、同一の人なの?みたいな。
現在は、cloudchairとして活動しております。
で、この方のブログに(ブログ?)櫻井さんのソロに参加した当時の話が載っていますので、よろしければ見に行ってみてください。
さて、この曲全体の美しさや優しさは言うまでもないんですが、イントロの15拍(?)目に聴こえる櫻井さんの「ねこ」という言葉。
音に集中していると気付きにくいのですが、イヤホンをしていると、音にまぎれて右側でボソッと聞こえます。
この詞。本当に情景が思い浮かびます。
「君」が「猫」なのか人なのか。どちらをとっても良いように読める詞です。
私の場合、この曲を聴いた時にはみけやまみけお(うちの猫)がいましたから、何をとってもみけやまの歌なんだという風にしか思えないんです。
あまり書く事もないのですが、最後の行に関して。
 誰もみな 生まれては死ぬ それまで…
これの捉え方についてなんですが、今のところ、私の中で二つあります。
一つ目。
みんな、生まれては死ぬ。それまでの存在だから、幸せにならなきゃね。
二つ目。
みんな、生まれては死ぬ。だから、死んでしまうそれまでの間に、幸せにならなきゃね。
どちらでもいいのですけれど。